「iPhone 15」のカメラはどうなる?センサーの刷新やズーム倍率向上のうわさ

Andrew Lanxon (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2023年09月01日 07時30分

 Appleの次期スマートフォン「iPhone 15」は、数週間後に登場する可能性があり、期待できそうなうわさがすでにたくさん流れている。ソリッドステートボタンからUSB Type-C(USB-C)充電端子まで、iPhone 15シリーズでは多くのアップグレードが施されるかもしれない。だが、筆者はプロの写真家なので、やはり最も気になるのはカメラ性能だ。

iPhone
提供:James Martin/CNET

 現行モデルの「iPhone 14 Pro」も、市販されているスマホの中ではとりわけ高機能なカメラを搭載した機種の1つだ。トリプルカメラを搭載し、プロレベルのカメラで撮影されたと見まがうほどの写真を撮ることができる。

 では、iPhone 15シリーズのカメラ機能にはどのようなアップグレードが予想されるだろうか。そのうわさをまとめてみた。ただし、すべてのうわさは割り引いて読んでおくべきで、真偽のほどはAppleが正式に発表するまで確実ではない。例年のように、9月のイベントを待つことになるだろう。

iPhone 15/15 Plusは新しいイメージセンサーを搭載か

 標準モデルの「iPhone 14」と「iPhone 14 Plus」では、「iPhone 13」シリーズと比べてカメラ機能にそれほど大きな変化はなかった。だが、MacRumorsが業界アナリストのJeff Pu氏の話として報じたところによると、iPhone 15の標準モデルでは大きなアップグレードが予定されているという。イメージセンサーが、iPhone 14/14 Plusで採用されている12メガピクセルから新たに48メガピクセルに移行し、画質とデジタルズームが向上するとされている。現行機種で48メガピクセルのセンサーを搭載するのは、iPhone 14 Proと「iPhone 14 Pro Max」だけだ。

iPhone 14 Pro
提供:Andrew Lanxon/CNET

 同じ記事では、従来の設計より多くの光を取り入れることができる、新しい3層の積層型センサーが採用されるとも報じられている。センサーに取り入れられる光量が多くなれば、それだけ画質は向上する。Appleが、熱烈な写真家に向けてProモデルの選択を無理強いするのではなく、標準モデルにいくつも新しい技術をつぎ込もうとしているのは、興味深い。

 このように、イメージセンサーはiPhone 14/14 Plusより物理的に大型化する見込みだが、iPhone 14 Proモデルで採用されているものほどは大きくならないという報道もある。

「iPhone 15 Ultra」はズーム倍率が上がるか

 さらに高額なモデル「iPhone 15 Pro Max」は、「iPhone 15 Ultra」という名称になるのではないかと言われている。予想屋として知られるTwitterアカウント、Tech_Reveによると、このハイエンドモデルはペリスコープ式望遠レンズを採用し、ズーム倍率が5倍または6倍になりそうだという。現在はiPhone 14 Proでも3倍光学ズームまでなので、そうなれば大きな進歩だ。Appleが、サムスンやGoogleといったライバルとも張り合えることになる。

 Googleの「Pixel 7 Pro」は5倍の光学ズームレンズを採用しており、筆者もスマホのカメラの中ではお気に入りの1つだ。一方、サムスンの「Galaxy S23 Ultra」は10倍の光学ズームレンズを搭載し、驚異的な画質のクローズアップ写真を撮ることができる。AppleがiPhoneのズームの限界を広げてくれるのは大歓迎だ。

Galaxy 23 UltraとGoogle Pixel 7 ProとiPhone 14 Pro
SamsungのGalaxy 23 UltraとGoogleのPixel 7 Proはいずれも素晴らしいズームレンズを搭載している
提供:Andrew Lanxon/CNET

 うわさによると、このズームレンズは連続ズームの機能を備える可能性があるとも言われている。1倍か3倍かを切り替えるのではなく、標準から最大倍率まで滑らかに移行できるということだ。極めて繊細な機械部品が必要になるため、このシステムを採用しているスマートフォンはほとんどない(その数少ない例の1つが、ソニーの「Xperia 1 IV」だ)。

15 UltraはiPhone史上最大のイメージセンサーを採用か

 一方、リーク情報でおなじみのTwitterアカウント、ICE UNIVERSEは、iPhone 15 Ultra(あるいは、iPhone 15 Pro Max)がソニー製のイメージセンサー「IMX903」を採用すると予想している。サイズは1/1.14インチだという。そうなった場合、iPhone史上最大のイメージセンサーが登場することになる。

 イメージセンサーが大きくなるほど、取り入れられる光の量が増える。繰り返しになるが、光量が多くなれば、それだけ画質は向上する。現在のラインアップでは最高機種であるiPhone 14 Proシリーズでも、カメラセンサーは1/1.28インチなので、このうわさが本当だとすれば、センサーに関しては大きな進化だ。

iPhone 14
提供:James Martin/CNET

カメラ以外にiPhone 15で予想される点

 iPhone 15 Ultraというモデルが本当に存在するかどうかは、Appleが2023年度のスマートフォンのラインアップを発表するまで、定かではない。それでも、iPhone 15シリーズではいくつものアップグレードが予想されている。例えば、充電端子は「Lightning」からUSB-Cになりそうだし(欧州で新しい法律が可決されたおかげが大きい)、プロセッサーが新しくなり(「A17 Bionic」という名称になりそう)、筐体にはアップデートされたチタン素材が採用される可能性がある。

 Appleが新しいiPhoneを発表するのは、9月の初めから半ば頃とみられる。その2、3週間後には製品発売となるのが通例だが、すでに遅れているといううわさも出ている。iPhone 15 Pro Maxについては、10月までずれ込む可能性もある。ソニーがカメラセンサーの納期に対応しきれていないことが理由だと、あるアナリストは9to5Macに話している。

 写真家として、筆者はカメラセンサーが大型化してズーム倍率が向上するという可能性に大いに期待している。どちらも、個人的にiPhoneに望むことのリストにしばらく前からあった項目なのだが、iPhone 15 Ultraの機能だともうわさされている。iPhone 15 Ultraは2023年中に発表されず、2024まで待たされる可能性もあるので、筆者が切望しているカメラ機能はそれまで待たないといけないかもしれない。いずれにしても、この9月にAppleが筆者のような写真家をどのように喜ばせてくれるのか、注目しながら待ちたいところだ。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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