楽天モバイルで代表取締役共同CEOを務める鈴木和洋氏は8月10日、同社が獲得を目指している700MHz帯について「すでに運用開始に向けて準備しており、総務省からの割り当てが決まれば、早くて2023年12月に電波を発射できる」と述べた。
700MHz帯は、障害物の裏や屋内に浸透しやすい「プラチナバンド」の1つだ。これまで、地上デジタル放送や特定のラジオマイクとの干渉の問題から使用されてこなかったが、4月18日に開催された総務省の情報通信審議会で「適切な対策を取ればモバイルサービスでの使用が可能」との結論が出された。
割り当て先は秋に決定予定で、携帯キャリアでは唯一プラチナバンドを保有しない楽天モバイルへの割り当てが既定路線とされている。楽天モバイルが700MHz帯を獲得すれば、屋内や地下で繋がりにくいとされる同社携帯サービスの大幅な品質向上が期待される。
鈴木氏によると、700MHz帯のほか、別のプラチナバンドである800MHz帯と900MHz帯についても継続して獲得を目指すという。
このほか、秋に予定するローミングの改善や700MHz帯の獲得に合わせて、大規模な顧客獲得キャンペーンを展開する方針も明かした。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」