Sansan、「新規顧客開拓ソリューション」を提供--営業リスト作成を効率化

 Sansanは8月2日、営業DXサービス「Sansan」において、受注確度の高い営業リストの作成から顧客へのアプローチまでを一貫して行うことができる「新規顧客開拓ソリューション」の提供を発表した。新たに拠点情報およびターゲティングタグ機能を提供し、これまで膨大な工数や費用がかかっていた新規顧客開拓のための営業リスト作成を効率化するという。

 営業活動において継続的に成果をあげるためには、新規顧客の開拓が重要な役割を担っており、そのために必要なプロセスとして、営業戦略や緻密なターゲティングを反映した営業リストの作成がある。一方、多くの企業ではリストのもととなる情報をインターネット上から探したり、外部から企業データを購入するなど、その作成に膨大な工数や費用がかかり効率化できていないという課題があることが、新規顧客開拓ソリューションの開発の背景にあるという。

新規顧客開拓に欠かせない営業リストの三重苦
新規顧客開拓に欠かせない営業リストの三重苦

 新規営業先のリスト作成には、自社で接点のない企業を含む企業データベースや、ターゲティングの精度を上げるための企業動向情報、最新の企業ニュースなどが必要としており、新規顧客開拓ソリューションでは「ターゲティングタグ」「拠点情報」「営業リストの作成・共有機能」という、3つの機能を提供する。

新規顧客開拓ソリューションの全体像
新規顧客開拓ソリューションの全体像

 ターゲティングタグは、企業の最新動向に合わせて付与される、ターゲティングをより効率化するための機能。「自己資本比率連続2期以上上昇」や「テレワーク実施企業」、「営業職募集企業」などといった「企業動向タグ」、導入しているITサービスが分かる「導入ITサービスタグ」から、その企業の最新の動向を見極め、リストを絞り込むことが可能となる。

企業動向(ターゲティングタグ)
企業動向(ターゲティングタグ)

 Sansanに標準搭載されている100万件の企業情報に加え、法人単位より詳細な拠点単位の情報を追加。同じ企業でも、事業所や工場などの拠点に新規開拓余地がある業界は数多く存在しており、拠点情報の追加によって、さらに精緻な営業リストの作成が可能に。これまでSansanに蓄積してきた名刺データも、拠点単位の情報に紐付けることができる。

拠点情報
拠点情報

 営業リストの作成と共有機能は、Sansan上で簡単に営業リストを作成して保存し、組織内で共有ができるというもの。複数のツールの使用や複雑な突合作業が必要なく、Sansan上で営業リストの作成と共有、営業先の企業と自社との接点の有無やキーパーソンの特定、アプローチまでを一貫して行うことができる。

 なおターゲティングタグは実装済み、拠点情報は9月中の実装を予定、営業リストの作成・共有機能は順次開発予定で、具体的な時期はまだ未定という。

新規顧客開拓ソリューションのデモ画面(開発中のもの)
新規顧客開拓ソリューションのデモ画面(開発中のもの)

 同日には説明会を実施。Sansan取締役 執行役員 COOの富岡圭氏が、新規顧客開拓ソリューションの経緯となる、コンセプト刷新について説明。Sansanはクラウド名刺管理サービスとして展開し、事業としても成長を続けてきたが、新型コロナウイルスの流行により名刺交換の機会が減少したという。そのなかでも「オンライン名刺」「QRコード付きバーチャル背景」「メール署名取り込み」といった、ニーズの急激な変化に対応する機能を実装。Sansanが名刺管理という領域にとどまらず、営業活動を加速するためのサービスデータベースとして認識され始めてきたことを実感し、2022年6月に「営業を強くするデータベース」としてコンセプトを刷新。Sansan上に蓄積する顧客との接点情報を拡充するとともに、100万件を超える企業情報を標準で搭載した。

Sansan取締役 執行役員 COOの富岡圭氏(左)、Sansan執行役員 Sansan事業部 事業部長の小川泰正氏(右)
Sansan取締役 執行役員 COOの富岡圭氏(左)、Sansan執行役員 Sansan事業部 事業部長の小川泰正氏(右)
名刺交換機会の一時的な減少
名刺交換機会の一時的な減少

 このような取り組みが奏功し、コロナ禍でもサービスは伸長。プロダクト刷新後の実績としても、取り込まれた接点数が過去最高を記録したのをはじめ、解約率が過去最低水準だったとしている。

コロナ禍でもサービスは伸長
コロナ禍でもサービスは伸長

 富岡氏は「Sansanの進化は道半ば」とし、営業DXの推進、そして営業における生産性の向上を後押しするためには、具体的な営業課題を解決することが必要だと語る。また、サービスについて説明した、Sansan執行役員 Sansan事業部 事業部長の小川泰正氏は、これまでのSansanは名刺交換をした後、いわゆる接点を持った既存顧客へのアプローチにおいて、営業を強くするサービスという印象が強かったとするなか、実際の営業活動では新規顧客へのアプローチも重要であることを指摘し、これからのSansanについては、顧客との接点を持っているかに関わらず営業を強くする後押しをしていくと説明した。

プレスリリース
Sansan(サービス)
Sansan(企業)

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