PayPayは6月15日、キャッシュレス決済サービス「PayPay」を導入する加盟店のうち「Alipay+」を利用する店舗において、タイの「TrueMoney」、マレーシアの「Touch‘n Go eWallet」、フィリピンの「GCash」「HelloMoney by AUB」を利用した決済に対応したと発表した。
各サービスとの連携は、アントグループがグローバルに展開するグローバル・クロスボーダー電子決済および、マーチャント向けマーケティングソリューションとなるAlipay+を活用する。PayPay加盟店は、店舗に掲示したQRコードを利用者がスキャンする「ユーザースキャン方式」を利用して、Alipay+を通した決済を利用できる。初期費用は無料で、決済システム利用料は取引金額の税別1.98%。
これにより、すでに連携をしている中国本土の「Alipay」、香港の「AlipayHK」、韓国の「Kakao Pay」を含む、いずれかのサービスを利用する延べ10億人以上のユーザーは、訪日時にPayPay加盟店のQRコードから決済が可能となった。決済端末などを導入しなくてもQRコードを設置するだけで、Alipay+を通して7つの海外キャッシュレスサービスに対応できることになる。
なお、PayPayは、主要な国内コード決済サービスのうち、Alipay+と提携している唯一のサービスになるという。
PayPayは、訪日外国人の増加に伴う“インバウンド”需要の取り込みを目指す加盟店を支援すべく、2018年10月にPayPayの提供を開始。また、Alipayと連携するなど、海外のキャッシュレス決済サービスの利用者がPayPay加盟店で決済できる環境を整えてきた。
2023年4月には、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大による日本への入国制限が解除され、訪日外国人が増加。これに伴い、すでにPayPayと連携をしているAlipay+経由で、Alipay、AlipayHK、Kakao Payの決済取扱高も拡大基調にあるという。
今後のさらなるインバウンド需要の回復を見込み、新たにAlipay+のパートナーウォレットであるTrueMoney、Touch‘n Go eWallet、GCash、HelloMoney by AUBと連携。東南アジアを含む海外のキャッシュレスサービスを通した決済を取り込み、加盟店の売上向上を目指す。
また、Alipay+はシーズンに合わせて各種キャンペーンを実施しており、キャンペーン実施中にAlipay+を利用して決済するとお得に買い物ができるなど、利用の促進も定期的に行っているという。
なお、今回の取り組みはインバウンド向けの取り組みとなる。PayPayの広報によると、PayPayを諸外国で使う“アウトバンド”向けの取り組みは現在未定になるという。
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