Googleの親会社Alphabet傘下のドローン配送企業Wingは、小売業者が空から顧客に商品を届けるのを現状よりはるかに容易にすると期待される「オートローダー」ステーションについて、新たな動画を公開した。
3月に発表され、2023年内に運用を開始する予定のオートローダーは、駐車スペースに楽に収まるY字型のスタンドだ。Wingの従業員は、オートローダーの1対のフックに荷物を掛けた後、そのまま仕事に戻る。ドローンの到着を待つ必要はない。なぜなら、ドローンは黄色のフックをオートローダーステーションまで下げ、荷物を自力で回収できるからだ。
オートローダーの登場は些細な変化のように思えるかもしれないが、ドローン配送の大規模な拡大に道を開く可能性を秘めている。基地局をバラバラに運用するのではなく、配送ステーション、充電ステーションのネットワーク内をドローン群が自律的に行き来し、人間による介入を最低限に押さえて目的地間を移動する未来をWingは思い描いている。低コストのオートローダーにより、新たな小売業者をネットワークに加えやすくなる。
Wingは、カリフォルニア州パロアルトにあるオフィスの駐車場でオートローダー技術をデモンストレーションし、近くの中庭まで荷物を運んだ。三角コーンで3カ所の駐車スペースを区切った以外に、人や樹木、車を避ける特別な措置は講じなかった。最高経営責任者(CEO)のAdam Woodworth氏は、運用がどれほど成熟したかを示すものだとしている。
「われわれが進む道のりの中で、これが将来起きることだと思える段階にさしかかっている」とWoodworth氏は述べた。Wingは、オーストラリア、フィンランド、米国のバージニア州とテキサス州で事業を展開しており、これまでに34万回以上のドローン配送をしてきた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」