イケア・ジャパンは5月25日、埼玉県三郷市にあるIKEA新三郷店にて、2030年までの戦略に対する進捗状況をまとめた「サステナビリティレポートFY22(日本版)」と、気候変動への戦略と取り組みをまとめた「クライメートレポートFY22(日本版)」を発表した。また、6月に開催される「サステナブルストアツアー」の先駆けとして、店舗での取り組みをツアー形式で紹介するメディア向けイベント「イケアサステナビリティプレスツアー2023」を同店舗内で実施した。
サステナビリティレポートFY22で焦点となっているのは、「サーキュラー&クライメートポジティブ」「公平性と平等性」「健康的でサステナブルな暮らし」などの項目。イケア・ジャパン代表取締役社長兼Chief Sustainability Officerのペトラ・ファーレ氏は「サステナブルな行動が私たちの暮らしをダウングレードさせると捉えられてはいけない。またサステナブルな商品は高価であってはならず、より多くの人にとって手頃な価格であるべきだ」と話す。
Country Sustainability Managerの平山絵梨氏によると、環境負荷の削減などを目標とする「サーキュラー&クライメートポジティブ」の項目では、温室効果ガス絶対排出量を2016年と比べて12%削減できたという。また大型店舗に太陽光パネルを導入し、自家発電によってエネルギー自給率を10%とした。
「公平性と平等性」の項目では、バングラデシュ、インド、ベトナム、タイなどアジア各地のソーシャルビジネスパートナーと連携し、社会的に弱い立場の人々に仕事を提供し雇用機会を創出。「健康的でサステナブルな暮らし」の項目では、エネルギーと家計の節約になるというLED電球の販売が6200万個に達したこと、植物由来の食品の拡充などを発表した。
続いて、イケアサステナビリティプレスツアー2023では、持続可能な社会の実現に向けた店舗での取り組みが紹介された。
ツアーでは、屋上に設置された太陽光パネル、配送で使われる電気自動車のほか、スペアパーツが並ぶバックヤード、使用しなくなった展示品を購入できるサーキュラーマーケット、店舗で排出されたダンボール、梱包に使うストレッチフィルムの圧縮機などを見学できる。
店舗内では、イケアの提案するサステナブルな暮らしをショールームで体験できる。水栓、食品の保存容器、LED電球、充電池など、節水や節電、フードロスの削減に役立つとされるさまざまな商品がそろう。
イケア・ジャパンは6月の環境月間に合わせ、「人にも地球にもやさしく」をテーマに、サステナブルストアツアー、サステナブルなルームセットの紹介、フードフェア、家具の買い取り価格上乗せキャンペーンなどの活動を行う予定だという。
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