新たな調査によると、電気自動車(EV)利用者の走行距離が最も長いのはTesla車で、同社のファミリー向け中型SUV「Model X」が年間平均1万378マイル(約1万6700km)で首位になった。
自動車情報サイトを運営するiSeeCars.comのデータによると、Model Xに続いたのは「Model Y」(年間平均1万199マイル[約1万6400km])で、「Model 3」(同9960マイル[約1万6000km])、「Model S」(同9340マイル[約1万5000km])の順となっている。
しかし、一般的な内燃機関(エンジン)車と比べると、Model Xでも走行距離の年間平均は18.65%短かった。
iSeeCarsは2023年1~5月の期間に、2020年モデルの中古車86万台以上を分析した。それによると、平均的なEVの年間走行距離は9059マイル(約1万4600km)で、一般的なガソリン車の平均1万2758マイル(約2万500km)よりおよそ30%短かった。
Teslaを除くと、EV利用者の走行距離は年間平均6719マイル(約1万800km)にとどまった。
iSeeCarsのアナリストKarl Brauer氏は調査レポートの中で次のように述べている。「EVの走行距離が短い要因はいくつかあり、家庭で2台目または3台目として利用される場合が多いことや、ドライブ旅行で使われる頻度が少ないことなどが挙げられる」「だが、最大の要因は、1回の充電で走行できる距離と、それによる航続距離への不安かもしれない」
米エネルギー省の代替燃料データセンターによると、現時点で米国内には公共の充電スタンドが約5万3000カ所ある。しかし、これらの充電スタンドは均一に分散して設置されているわけではない。例えば、カリフォルニア州には約1万4000カ所あり、次に多いニューヨーク州の4倍以上だ。また、EVの充電には数時間かかることがあり、iSeeCarsはこの手間もEVの走行距離が伸びない要因として注目している。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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