ここ数カ月は厳しい時期が続いたGoogleだが、魅力的な新しい人工知能(AI)ツールや機能を「Google I/O」で発表したことで、自社の威信を取り戻したようだ。
同社は、AIを支える技術の開発において多大な功績を誇れる立場にあるものの、守りの姿勢を貫いてきた。AIが、ホワイトカラーの仕事を脅かすほどの有用性と創造性を備えるようになったことを明らかにしたのは、OpenAIの「ChatGPT」や、同社のビジネスパートナーであるMicrosoftがそれと同じ基盤技術に基づいて提供する「Bing」のチャットボットだった。
最悪の状態に陥ったのは、従業員が書いたものとされるメモが流出した時だ。メモは、AI分野の競争でGoogleに勝ち目はないと結論付け、同社のAIにはmoat(防壁)がないと嘆くものだった。moatとは、企業を競合他社から保護する特許や対策など、競争上の優位性を意味する。
しかし、Googleは、AIの新興企業が同社の研究者らを引き抜くのをただ眺めているだけではなかった。
Google I/Oでは、同社の製品チームがAIに真剣に取り組んできた様子がうかがえた。2時間に及ぶ基調講演の中で幹部らがAIという単語を143回も使用したのは、検索や「Gmail」「Googleフォト」「Googleドキュメント」「Google Cloud」など多数の製品でAIを活用する例が、数えきれないほど存在するためだった。
Google I/OにおけるAI関連の大きな発表としては、以下のようなものがあった。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」