核融合による発電所の商業運転を目指す米Helion Energyは、Microsoftとのあいだで電力売買契約を締結した。核融合エネルギーの購入契約は、これが世界初の事例だという。金額や詳細な内容は明らかにしていない。
核融合とは、ある種の原子が2個合体し、別種の原子になる現象。たとえば、太陽の内部では強大な圧力によって水素が核融合し、ヘリウムに変化している。その際に失われた質量がエネルギーとなり、太陽の莫大な光や熱を生み出す。
Helionは、重水素を融合させてヘリウム3にする核融合炉の開発に取り組んでいる。6基目の試作炉で、民間企業として初めてセ氏1億度のプラズマ生成に成功したそうだ。現在は7基目を、2024年に発電開始する計画で組み立て中。
Microsoftが購入する電力は、Helionが2028年までに運転開始する計画の核融合炉で発電するもの。当初の発電容量は50MWで、1年かけてさらに増やすとしている。
核融合の解説(出典:Helion/YouTube)
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