セガサミーと「Renta!」のパピレス、フルカラー縦スクロールコミックの新レーベル設立

 セガサミーホールディングスは4月27日、パピレスとの共同プロジェクトとして、縦スクロールコミックレーベル「ZETooN」の立ち上げを決定したと発表した。

 
 

 同レーベルの立ち上げに伴い、同社とパピレスは資本業務提携を行い、新たに合弁会社として「JadeComiX」を2023年5月に設立する。また、同事業に向けた投資額は、5年で20億円を計画するという。

 同社によると、フルカラー縦スクロールコミックは、国際的に市場が拡大。今後、3兆円の市場規模に達すると試算されているという。日本においても、電子版のコミック市場が拡大しており、業種を超えてさまざまな企業が同事業への参画を進めている。

 同社では、新たな感動体験やIP創出を実現するための有力な事業領域として漫画や電子コミック分野に注目。また、2026年3月期までに、総額2500億円の成長投資を検討しているという。

 パピレスは、1995年に日本で初めて電子書籍配信サービス「Renta!」を開始。現在の会員数は国内850万人を超えている。縦スクロ−ルコミック事業には、2015年から着手しており、現在は業界最大級の8万冊を配信している。

 販路拡大においても、自社運営の英語、中国語(繁体字)サイトと並び、海外取次会社を2019年に設立。社内翻訳部門でのローカライズによって現在3万冊以上を国外27の電子ストアで販売している。

 こうした流れの中、中長期の大きなアクションとして、国内外で拡大が見込まれるフルカラー縦スクロールコミック市場に着目していたという。

 現在、エンタテインメント業界ではDX化が進み、デバイスや地域の垣根が消滅しつつある。それに伴い、新たなIPの創出および、活性化を実現するためのアプローチは従来よりも多様化している。

 そこで同社では、グローバルダイレクトでコンテンツを展開可能な縦スクロールコミックを通じて、新たなIP創出や既存IPの活性化を実現するため、パピレスとともにフルカラー縦スクロールコミック事業への参入を決定した。

 フルカラー縦スクロールコミックレーベルの「ZETooN」では、日本だけでなくグローバルに向けて事業を展開。原作創出から作品制作まで、一気通貫できるクリエイティブチームを立ち上げるという。

 両社は、かつての黄金の国「ZIPANGU」のように、世界から注目を集め、新しい時代のエンタテインメントを創造していくことを目指すとしている。

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