リファービッシュ(整備済み製品)の専門マーケットプレースを展開するBack Market Japanは4月19日、社会や環境に配慮した経営基準に満たした企業に与えられる「B Corporation(B Corp)」を取得したと発表した。
B Corpは2007年に米国の非営利団体B-Labが設立した国際的な認証制度だ。環境や社会にとっていい影響を与える事業を行うだけでなく、法律の遵守、透明性など多くの高い基準を満たす必要があり、世界では6000社、日本では約20社が取得しているという。
Back Marketは、携帯電話やPCなどハイテク機器のリファービッシュ品のみを取扱うプラットフォームとして2014年11月にフランスで設立した。自社で中古端末の購入・修理・販売は行わないが、販売製品の品質を維持するため、名義を隠して購入する抜き打ち検査をしているほか、1カ月の返品保証や1年間の長期動作補償などを提供。新品以下の価格かつ、中古品以上の品質と補償を持ち合わせたリファービッシュ品の普及に取り組んでいる。
フランス本社共同創業者兼CEOのThibaud Hug de Larauze氏は、「人々は新製品を求めるが、消費者が新品を購入する理由を払拭することで、リファービッシュを第一の選択肢として定着させたい」と説明した。
同社が展開する世界各国の中でも、特に力を入れているのは米国と日本だという。Back Marketの中でも、特に日本の取扱高は順調に成長しており、前年比でおよそ3~4倍になっている。日本にプロダクトエンジニアを置き、日本に向けたカスタマイズ開発にも力を入れているという。
Thibaud Hug de Larauze氏は、「全世界のリファービッシュ市場は12兆円で、Back Markeが占める市場はまだ小さい。これからのミッションは、リファービッシュ可能な電化製品の規模の市場を伸ばしていけるか。30年前に自動車市場がたどってきた道のりを考えている。30年前の中古車の割合は10%だったが、今やそれは75%になっている」と、フランスの中古車市場にたとえて説明した。
日本のBack Marketでは、販売から2~3年が経過したiPhoneやiPad、Apple Watchなどが人気を集めているという。今後は取り扱い製品を広げ、ゲーム機なども取り入れていく方針としている。
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