大好きな歴史上の人物や文学に登場する人物とおしゃべりしたいと思ったことはないだろうか。今や人工知能(AI)の力を借りることで、時間をさかのぼったり本のページの中に飛び込んだりしなくても、これらの人物に可能な限り近づくことができるようになった。
「iOS」「iPadOS」「macOS」向けに公開されたアプリ「Superchat」には、有名な歴史上の人物や架空のキャラクターに扮したボットが登場する。
Superchatの基本プランは無料だが、質問を投げかけたり、リクエストを送ったりできる人物の数に制限がある。1週あたり6.99ドル(約940円)、または年額69.99ドル(約9400円)で、同アプリに登場するあらゆるキャラクターとおしゃべりできようになる。無料版と有料版のどちらを選ぶとしても、用意されたキャラクターの選択肢を見ると想像力をかきたてられる。
例えば、アイザック・ニュートンにリンゴは本当に頭上に落ちてきたのかと尋ねたり、哲学や倫理についてソクラテスに質問したり、SF映画の登場人物であるフラッシュ・ゴードンと宇宙旅行について話したり、小説の「グレート・ギャツビー」の主人公ジェイ・ギャツビーから富を築く方法について助言を得たりできる。
さらにSuperchatには、架空の人物や歴史上の人物にとどまらず、さまざまな職業のアシスタントもいて、アドバイスをくれる。例えばパティシエには最高のデザートレシピ、庭師には草取り、プログラマーには新しいアプリのコード設計について質問が可能だ。また、「ChatGPT」アシスタントの「Aria」も用意されていて、メールの作成やマーケティングプランの策定などを手助けしてくれる。
ChatGPTやAIが大きな話題になる中、さまざまな企業や開発者はこのテクノロジーを活用しようと迅速に動いている。米国時間4月17日に公開されたSuperchatは、現時点でOpenAIが開発したChatGPTのAPI(具体的には「gpt-3.5-turbo」モデル)を採用している。だが、Superchatの開発元Gorilla Technologiesで最高経営責任者(CEO)を務めるGuglielmo Faglioni氏は取材に対し、OpenAIが「GPT-4」モデルのAPIを提供するのを待っていると語った。
Superchatの目標は、プロンプト(指示文)をうまく書ける人だけでなく、もっと大勢の人々にとってAIを利用しやすくすることだという。これを踏まえ、Faglioni氏は同アプリについて、子どもたちがシェイクスピアやクレオパトラなどと会話をすることで、歴史上の人物についての知識を深める優れた手段になると考えている。なお、Superchatはメッセージングアプリのように構築されているので、すべてのキャラクターとそれぞれ別に会話を進行できる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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