Elon Musk氏のこれまでの数多くの主張を記憶している人ならば、同氏が「everything app」(万能アプリ)の開発を提唱していたことを覚えているかもしれない。裁判所に提出されたある文書は、同氏がその構想の実現に一歩近づいたことを示している。
2023年4月4日に提出された裁判所文書には、Twitter社がX Corp.に統合され、もう存在しないと書かれている。また、X Corp.の親会社はX Holdings Corp.だとされている。
Twitterを「X」に転換するというMusk氏の壮大な計画は、同氏がTwitterを買収するはるか前から始まっていたとみられる。同氏はTwitterの買収に向けて交渉していた2022年10月、「everything appであるX」を作る可能性についてツイートしていた。
Buying Twitter is an accelerant to creating X, the everything app
— Elon Musk (@elonmusk) October 4, 2022
このアプリは、ほとんどのユーザーのニーズに応えるワンストップショップとして機能する、アジアの「WeChat」や「Grab」といった多面的なアプリに似たものとされる。
Musk氏は同年5月に出演したPodcast番組「All-In」でも、米国にはスーパーアプリが必要だと語っていた。
「中国では、人々はWeChatで生活しているようなものだ。WeChatは何でもできる。TwitterとPayPal、その他のさまざまな機能が1つで実現でき、インターフェースも優れている。中国以外にはそのようなアプリは存在しない」(Musk氏)
WeChat規模のアプリを米国で実現するのは、気の遠くなるような取り組みだが、既に最初の一歩を踏み出したMusk氏は、それに挑戦する準備を整えているようだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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