デジタル大臣を務める河野太郎氏は4月7日、霞が関の働き方改革に「ChatGPT」を活用するうえで、現時点で検討すべき課題などを説明した。
河野大臣は、霞が関の働き方改革において、ChatGPTといったAI技術の活用に積極姿勢を見せている。そんな同氏だが、現時点での導入には課題があるという
「ChatGPT、あるいは『GPT-4』と呼ばれるものについては、フィードされたデータの取り扱いなどを、もう少し見極めなければならないと思っている」(河野大臣)
ChatGPTを巡っては、チャットに入力したテキストがOpenAIの再学習に利用されるとの懸念から、利用を禁止している企業も少なくない。OpenAI自身も機密情報を入力しないようユーザーに呼びかけている。
なお、API経由でChatGPTを利用した場合は、入力データが学習に利用されないことになっている。これを利用し、企業がAPI経由でChatGPTを利用できる「法人GPT」のようなサービスも登場しているが、これもChatGPTに対するセキュリティ懸念の裏返しでもある。
河野大臣は「積極的に懸念点がクリアされれば、(ChatGPTの)導入を考えていきたい。少なくとも大量のデータを有効活用するという意味においては役に立つ部分は多い」とコメント。「ChatGPTを使うとデタラメなものが出来上がることもあるが、それは人間がちゃんと見ていればクリアできるものだと思う」とも付け加えた。
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