カケハシは3月29日、第三者割当増資により約18億円を追加調達し、総額約94億円でシリーズCラウンドをクローズしたと発表した。今回の調達で、累計資金調達額は約149億円となる。
引受先となったのは、既存投資家のDNX Ventures、Aflac Ventures LLC、千葉道場ファンドと、新規投資家のプライベート・エクイティ・コインベストとなる。
同社は、2017年より、電子薬歴・服薬指導ツールとして薬局体験アシスタント「Musubi」を提供。市場シェアは10%を超え、全国の薬局で採用されているという。加えて、薬局向けデータプラットフォーム「Musubi Insight」、患者フォローシステム「Pocket Musubi」、医薬品在庫管理・発注システム「Musubi AI在庫管理」といった関連プロダクトも展開。患者と薬剤師の関係性強化や服薬アドヒアランス向上、薬局経営改善をサポートしている。
今回調達した資金については、既存事業のさらなる伸長を見据え、組織基盤の強化に活用。さらに、新規事業の立ち上げを積極化するという。
具体的には、開発体制強化に向けたエンジニア採用、サービス導入支援・カスタマーサポート体制の強化、新規事業を推進する子会社の立ち上げを予定する。
今後は、薬局DXを加速させながら、薬局・製薬会社・卸事業者・官庁などとの連携強化を通して、医薬品産業・医療産業全体へと視野を広げた新たな取り組みにも着手。日本の医療が抱える構造的課題の解決を目指すとしている。
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