リモートワーク中の表情分析から異常の予測、メンタルヘルスケアへ--電通デジタル「INNER FACE」

 電通デジタルは3月28日、リモートワーク中の従業員(リモートワーカー)の表情をAIにより分析する「INNER FACE」を開発したと発表した。

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 同社ではINNER FACEを活用し、福島県立医科大学・早稲田大学に在籍する研究者を始めとする心理学・人間科学の4名の研究者と産学共同で、世界初となる「リモートワーカーの表情とメンタルヘルスの相関性を観測する」研究を開始するという。

 新型コロナウイルス感染症の拡大以降、全世界でうつ病・うつ状態の患者数は倍増傾向にあり、同時に浸透したリモートワーク環境においてもメンタルヘルスケアは喫緊の課題となっている。

 また、「従業員のメンタルケアが難しい」と課題を感じている企業は73.3%にのぼるという調査結果もでており、オフィスワークでは気付くことができた些細な従業員の変化に、リモートワーク環境では察知しづらくなっている状況が課題となっている。

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 INNER FACEは、リモートワークで使用するPC搭載カメラやウェブカメラによる表情分析を通じて、リモートワーカーの日々の感情推移を客観的に把握できるのが特徴。

 表情データは、Microsoft Azureが提供している顔認識ソフトウェア「face.api」を用いて1秒に1度計測。心理学者ポール・エクマンが提唱した「エクマン理論」に基づく基本6感情(「怒り」「嫌悪」「恐れ」「喜び」「悲しみ」「驚き」)を取得する。

 また、主観気分の自己評価を定期的に実施するとともに、抑うつテストは9項目の自己記入式抑うつ評価尺度「PHQ-9」を用いて、表情と主観気分、抑うつの相関関係を明らかにできるという。

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 さらに、感情の推移を、時間帯や曜日で比較することができ、計測を重ねるほど、自身の感情の変化の傾向を高精度に把握できるパーソナライズレポートなどを用意する。

 同社では、デジタルテクノロジーとクリエイティブを活用し、さまざまな社会課題の解決に取り組む「ソーシャルプロジェクト」に取り組んでおり、INNER FACEの開発によるプロジェクト始動もその一環になるという。

 同社では、産学共同による実証実験を実施し、研究データを蓄積することで、表情分析から異常の予測など、メンタルヘルスケア領域での活用を推進。さらには、リモートワークにおけるメンタルヘルスケアの課題解決に向けた新たな研究結果の発表やINNER FACEの実用化に向けて、プロジェクトを推進していくとしている。

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