アサヒビールと電通デジタルは1月6日、合弁会社のスマドリを1月5日に設立したと発表した。
資本金は1000万円で、出資比率は、アサヒビールが51%、電通デジタルが49%。梶浦瑞穂氏が代表取締役社長を務める。4月1日に営業を開始する。
新会社では、お酒を飲む人も飲まない人も互いが尊重し合える社会の実現を目指す「スマートドリンキング」を推進するため、デジタルを中心に置いたコミュニケーション活動の設計やデータマーケティングを実施するという。
また、多様な生活者ニーズの把握や理解を促進し、“お酒を飲まない、飲めない”人との関係強化や、多様性を尊重し合える環境づくりを推進する商品とサービスの展開、体験の場の創出といったさまざまな取り組みを支援する。
アルコールを取り巻く環境は、2010年にWHO(世界保健機関)によって「アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略」が採択されているほか、2015年に策定された国連のSDGs(持続可能な開発目標)の健康分野でも目標のひとつとして明記されるなど、グローバルな課題として位置付けられている。
アサヒビールは、国内の20〜60代人口の約8000万人のうち、約4000万人はお酒を飲まない、飲めない人であると推計。ライフスタイルのさまざまな変化に伴い、お酒に対する向き合い方も多様化が進み、従来の画一的なお酒の楽しみ方に不満を感じる人や自分のペースで心地よい時間を楽しもうとする人が増えていると考察している。
このような背景から、グループ理念「Asahi Group Philosophy」の実現のために設定したマテリアリティのひとつである「責任ある飲酒」を推進。飲む人も飲まない人も互いが尊重し合える社会の実現を目指すため、スマートドリンキングを提唱している。
2021年は、顧客自身が適した商品を選択できる環境を整備するため、国内で販売する主なアルコール商品に含まれる純アルコール量のホームページでの開示や、缶体への表記を実施。さらに、中長期的にロー・ノンアルコールカテゴリーの強化を図る目標のもと、「ビアリー」「ハイボリー」といった微アルコール商品を新たに展開し、選択肢の充実化を進めてきた。
電通デジタルは、スマートドリンキングに賛同しており、デジタル領域の幅広いソリューションやマーケティングの知見を活用して、従来から同社の取り組みをサポートしている。
同社によると、お酒を飲まない、飲めない人のニーズ把握や理解を促進し、スマートドリンキングの価値観浸透と取り組みの加速を図るため、合弁会社を設立することになったという。
デジタルを活用した顧客理解やマーケティング推進という電通デジタルの強みを生かし、両社のシナジーを最大化させる体制を構築していくとしている。
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