現代のマネジャーは忙しい。急激な変化に対応しつつ、多様な価値観のメンバーたちをまとめあげ、目標達成へと導く必要がある。自分のチームがうまくいっていないことはわかっているが、なにから手をつけてよいかわからないという人には、本書の教えが参考になることだろう。
著者の越川慎司氏は、ベストセラー「AI分析でわかった トップ5%社員の習慣」をはじめとした数々の著作で、トップ社員が実践する仕事術を明らかにしてきた。最新作となる本書では、815社、延べ17万人の行動履歴を収集、分析して見つけた「最強チームの条件」をまとめている。
そのうちの一つが「部下との対話は『よろしくお願いします』で始めない」。一般社員にヒアリングしたところ、1on1の冒頭で上司から「よろしくお願いします」と言われると、話しづらくなってしまうそうだ。その結果をもとに、本書では「感謝、ねぎらい」で対話をスタートすることが提案される。実際、43社で実験したところ、メンバーたちの満足度が30%以上アップしたという。
本書で全体最適のテクニックを学んだら、行動実験を重ね、自分の環境に合わせて個別最適化してほしい――。越川氏は「おわりに」でそう呼びかけている。変化をもたらすのは、自らの行動だけだ。チームの雰囲気を変えたい、メンバーたちの力を最大限引き出したい、目標達成できるチームになりたいと願う人に本書をおすすめしたい。
今回ご紹介した「17万人をAI分析してわかった 最強チームの条件を1冊にまとめてみた」の要約記事はこちら。この記事は、ビジネスパーソンのスキルや知識アップに役立つ“今読むべき本”を厳選し、要約してアプリやネットで伝える「flier(フライヤー)」からの転載になります。
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