人を動かすのは、難しい。だが私たちは、さまざまなシーンで人を動かさなければならない。部下に指示をする、同僚に何かを頼む、上司の承認を得る……仕事に限ったことではない。学校でも、同級生や先生に何かを頼んだり、部活で何らかの指示をしたりすることがあるし、夫婦間、親子間でも相手を動かすシーンはいくらでもある。
あなたはそんなとき、相手を言い負かしたり、一方的に指示してしまったりしていないだろうか。その状態で相手が動いてくれても、それは理想的な形ではない。納得し、気持ちよく動いてもらわなければ、期待するパフォーマンスは望めないだろう。
気持ちよく人を動かすとは、相手との間に共感を築き、気持ちのいい合意に至ることだ。では、共感のある合意に至るにはどうすればいいか。著者は「共に創るディスカッション」が大事だと主張する。そしてこれまでの著者の経験から築き上げてきた「共に創るディスカッション」のメソッドを、本書では余すことなく紹介してくれている。
本書の「おわりに」でも触れられているが、「気持ちよく人を動かす」と聞くと、「楽して人をコントロールする方法?」と誤解する人もいるかもしれない。だが本書はそのような本ではなく、気持ちよく合意し、プロジェクトをうまく進めていく方法を突き詰めてまとめたものだ。商談をうまく進めたい方やこれからリーダーになる方をはじめ、誰かにお願いをする場面が多い方に、ぜひ読んでほしい1冊である。
今回ご紹介した「気持ちよく人を動かす」の要約記事はこちら。この記事は、ビジネスパーソンのスキルや知識アップに役立つ“今読むべき本”を厳選し、要約してアプリやネットで伝える「flier(フライヤー)」からの転載になります。CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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