「HONOR Magic Vs」レビュー--サムスンのライバルになり得る堅実な折りたたみスマホ - (page 3)

Sareena Dayaram (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2023年03月15日 07時30分

バッテリー性能

 5000mAhのバッテリーを搭載するHONOR Magic Vsは、270g未満の軽量折りたたみ式スマートフォンの中で最も大容量のバッテリーを備えている。「Galaxy S22 Ultra」や「Galaxy S23 Ultra」などの折りたたみ式ではないスマートフォンのバッテリー容量は、Magic Vsと同じだ。

 Magic Vsのバッテリーは、ある程度使用する分にはおおむね1回の充電で丸1日持続したため、1日の終わりにわざわざ充電する必要はなかった。たいていの場合、バッテリーが20%以上残っていたからだ。それでも、いつもの癖で寝ている間に充電した。

 バッテリーの耐久テストでは、「YouTube」で動画を視聴し、「Instagram」のフィードを閲覧し、オンラインゲームの「原神」をプレイし、カバースクリーンで「WhatsApp」アプリを使用したビデオ通話を5分間行った。その結果、バッテリー残量は45分間で100%から86%に減少した。

 Magic Vsには66Wの充電器が同梱されている。Honorによれば、バッテリー残量がゼロの状態から46分以内にフル充電できるという。筆者が経験した限りでは、その主張は正しい。つまり充電に関しては、Magic VsはGalaxy Z Fold4よりも優れているということだ。

 プロセッサーは、2022年に発表されたSnapdragon 8+ Gen 1だ。短期間使用した限りでは、複数のアプリを使用する、ゲームをプレイする、YouTubeの動画をストリーミング再生する、あるいは単純にアプリを切り替えるといった操作も円滑にできた。

半分起こした状態のMagic Vs
提供:Sareena Dayaram/CNET

ソフトウェア

 Magic Vsには、「Android 13」をベースにした「HONOR MagicOS 7.1」が搭載されている。筆者のお気に入りは「MagicOS」の分割画面マルチタスクシステムで、画面を端からスワイプして長押しするとスライドオーバーメニューも表示される。最大4つのアプリケーションでマルチタスクが可能で、分割画面モードとフローティングウィンドウを利用できる。アプリを移動させたり、ウィンドウのサイズを変更したりすることも可能だ。

 このソフトウェアがMagic Vsの折りたたみ設計を十分に活用していないのは、残念だ。Magic Vsにサムスンの「フレックスモード」のような機能があるとよかった。スマートフォンを半開きにして、ノートPCのような状態で使用することもできるが、ネイティブアプリも含めて筆者が使用したアプリに、この用途で使えるように設計されたものは1つもなかった。Galaxy Z Fold4のフレックスモード機能では、本体を90度まで折りたたんだ状態で、画面の上部と下部を有効に使用できる。

 すらりとした本体、安定したカメラ、素晴らしいバッテリー持続時間、直観的なマルチタスク機能を備えたMagic Vsによって、HonorはGalaxy Z Fold4の有力なライバル製品を作り出した。それでも、Galaxy Z Fold4の代わりにMagic Vsを勧めるのは、いくつかの理由でなかなか難しい。IP等級を取得しておらず、折り目も非常に目立つからだ。また、ソフトウェアも折りたたみ式スクリーンを有効活用しておらず、ソフトウェアアップデートの提供頻度もサムスンより少ない。とはいえ、Honorが初めてグローバル展開するこの折りたたみスマホは、全体的に堅実な出来栄えだ。サムスンのライバルが増えたことを非常にうれしく思う。

Honor Magic VsとGalaxy Z Fold4の仕様

Honor Magic VsとGalaxy Z Fold4の仕様

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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