中国の携帯端末メーカーTECNO Mobileは、世界的に知られるブランドを目指している。アフリカ市場で大きなシェアを誇るTECNOは、スペインのバルセロナで開催されたMWC 2023で現地時間2月28日、同社初の折りたたみ式スマートフォン「PHANTOM V Fold」を発表した。世界各国で発売する予定だ。
PHANTOM V Foldは、横折り型の折りたたみ式スマートフォンで、120Hzの2つのディスプレイ、全部で5つのカメラ、大型バッテリー、急速充電、Mediatekの「Dimensity 9000+」という強力なチップセットを搭載している。
TECNOは、PHANTOM V Foldが誇る最大の機能の1つとしてカメラモジュールを強調している。理由の1つは、2倍の光学ズームと20倍のデジタルズームが可能な望遠レンズだ。前面カメラだけではなく、これらの高機能な背面カメラで自撮りができる点も大きな売りだ。ヒンジは、TECNOによると航空宇宙グレードの素材で作られているといい、20万回以上の折りたたみに耐えられるとされている。
ほんの短時間使ってみただけだが、筆者はPHANTOM V Foldのほっそりしたハードウェアと折りたたみのスムーズさが気に入った。折り目を探してみたが、画面を開いている時には見えなかった。ただ、スクロールするとき、折り目をかすかに指先で感じることがあった。
カメラやバッテリーの持続時間までは試せなかったが、30分ほど使ってみることができた。120Hzのディスプレイを搭載していることもあって、アプリ間のナビゲーションやスクロールはスムーズだった。7.85インチの内側のディスプレイのおかげでマルチタスキングも快適だ。この内側のディスプレイでは、画面の分割、ピクチャー・イン・ピクチャー(PIP)、パラレルウィンドウを利用できる。画面間のドラッグ&ドロップも可能だ。
ただし、PHANTOM V Foldは多くの点で、最大のライバルであるサムスンの「Galaxy Z Fold4」ほどにはその折りたたみ機能を生かしきれていないように見える。まず、本体を任意の角度に折り曲げた状態で維持できなかったばかりか、半分閉じた状態にもできなかった。タブレットサイズの大きなディスプレイに広げるか、折りたたんで外側のディスプレイを使うしかなかった。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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