JR九州、JR九州駅ビルホールディングス(JR九州駅ビルHD)、JR博多シティ、ソフトバンク、東京大学の5者は2月24日、JR博多駅に立地する大型商業施設「JR博多シティ」において2024年9月まで、来館者数と売り上げの共同研究を実施すると発表した。
ビッグデータやAI(人工知能)を活用して現状を可視化、来館者数や売り上げを高精度に予測するという。JR博多シティにおける施策に反映、売り上げを拡大し、魅力的な施設づくりを目指す。
九州地方で最大級のターミナル駅であるJR博多駅では、半径2.5km圏内に鉄道、空港、港、商業地区などがコンパクトに存在する。従って、JR博多駅に隣接するJR博多シティでは、JR博多駅の乗降客数、気象、周辺イベント、社会情勢など多くの要因が関連し、将来予測が難しい現状があるという。
そこで、来館者数や売り上げに影響を及ぼす要因をAIで特定し、さらに高精度な長期予測を行う共同研究を、2023年1月から2024年9月の期間で実施することになったという。
同研究は、東京大学とソフトバンクなどが設立したAI研究機関である「Beyond AI 研究推進機構」の研究の一環として実施する。東京大学(空間情報科学研究センターの高橋孝明教授と菅澤翔之助准教授)が独自に開発した統計手法を組み込んだAIに、ソフトバンクの人流統計データと、JR九州グループ各社から提供される各種データを活用する。
同研究を通して、来館者や売り上げに影響を及ぼす要因をAIで特定し、その予測プロセスをより分かりやすく説明できるようにすること、来館者数と売り上げを約1カ月先まで、毎日1時間単位で高精度に予測することなどの実現を目指す。なお、データは個人を特定する情報を含まない形のものを取り扱うとしている。
東京大学とソフトバンクは、同研究成果をもとにAIを活用した実用性と汎用性の高いサービス提供を目指す。
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