障がい者の社会参画をアバターロボットで支援するカフェ--京都宇治で実証

 京都府は2月13日、障がい者が自宅などにいながら遠隔で接客や配膳などを行なう実証実験を、同府宇治市のカフェで期間限定で行なうと発表した。障がい者の社会参画を支援するという。

卓上型小型AIロボット「ZUKKU(ズック)」
卓上型小型AIロボット「ZUKKU(ズック)」

 実証は2月16日正午から、「For the Life Cafe 宇治文化センター店」(宇治市折居台1-1)で実施。外出や対面コミュニケーションが難しい人が、対話機能を搭載した卓上小型AIロボット「ZUKKU」や配膳・接客ロボット「KeiganALI(ケイガンアリ)」を操作し、接客サービスを遠隔で行なう。

配膳・接客ロボット「KeiganALI(ケイガンアリ)」
配膳・接客ロボット「KeiganALI(ケイガンアリ)」

 ZUKKUは、京都市下京区に京都研究所を置くハタプロが開発元となる、身長10cmのミミズク型ロボット。対話機能のほか、AIによる自然な会話も楽しめるという。今回の実証では、入口で語りかけてカフェ内を誘導するほか、料理を待つ間にカフェの特徴などを紹介して場を和ませるとしている。

 KeiganALIは、同府相楽郡精華町の「けいはんなオープンイノベーションセンター」に拠点をもつKeiganが開発元となる、タブレットやスマートフォンなどでも操作可能な自律移動ロボット。今回の実証では、自宅にいる操作者がPCでロボットを遠隔操作して厨房から客席に配膳するほか、モニター画面で客席到着を確認しながら操作し、「お待たせしました」と発話させるという。手が不自由でも操作ができるよう、足で操作するフットスイッチによる遠隔操作も併せて実証するとしている。

 今回の実証は1日限定だが、京都府商工労働観光部ものづくり振興課の足利氏は「今回実施する宇治のカフェを含め、府内数カ所での開催実績がある。今後は恒久的な導入も検討している」とコメントした。

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