米国時間2月6日に公開されたばかりのGoogleのAIサービス「Bard」が、その能力を披露することを目的としたデモで不正確な情報を共有したとして、既に非難されている。
Googleは米国時間2月6日、「9歳の子どもに教えられるジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)による新たな発見は何か」という質問に対する回答例を共有した。Bardはその回答として、3つの項目を挙げた。そのうちの最後の項目は、2021年12月に打ち上げられたJWSTは、太陽系外惑星の「初めての写真」を撮影した、という誤った回答だった。NASAによると、太陽系外惑星の初めての写真を撮影したのは欧州南天天文台(ESO)の超大型望遠鏡(VLT)で、2004年のことだという。
2/ Bard seeks to combine the breadth of the world's knowledge with the power, intelligence, and creativity of our large language models. It draws on information from the web to provide fresh, high-quality responses. Today we're opening Bard up to trusted external testers. pic.twitter.com/QPy5BcERd6
— Sundar Pichai (@sundarpichai) February 6, 2023
この誤りは、複数の天体物理学者によってTwitterで指摘され、New Scientistによって8日に報じられた。
この誤りは、GoogleやMicrosoftをはじめとする企業が、人工知能(AI)を搭載した新しいツールやサービスを開発する際に伴う、信頼性などの問題に関する懸念を浮き彫りにしている。Microsoftは7日、高い人気を誇るOpenAIの「ChatGPT」を支える技術を搭載する、「Bing」の新バージョンを発表した。OpenAIは、ChatGPTは誤った情報を返す可能性があることを強調しており、同社最高経営責任者(CEO)のSam Altman氏は2022年12月に、「現時点では、重要な物事に関してこれに頼るのは間違いだ」と言えるだろうと述べていた。
現在のところ、Bardはまだ1つの実験であり、Googleは、改善するためにこのツールを試験していると述べている。
「これは、厳格な試験プロセスの重要性を強調しており、われわれはそれを、『Trusted Tester』プログラムによって今週開始した」と、Googleの広報担当者は8日、電子メールで述べた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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