NTT西日本は1月19日、NTT基町ビル(広島市中区基町6-77)に共創ラボ「LINKSPARK(リンクスパーク) 広島」を設立すると発表した。
デザイン思考やデジタル技術を活用し、顧客のビジネスゴールの達成を目指す。デジタルトランスフォーメーション(DX)をトータルコーディネートし、中国・四国エリアのDXを加速させるという。
LINKSPARK 広島では、具体的に3つの価値を提供する。1つ目は、「DXにおいて取り組むべきテーマの設定」。LINKSPARK 広島の共創スペースはレイアウトを柔軟に変更可能で、新たなアイデアの創出を活性化するデザインや設備を備えるという。
デザイン思考を活用したワークショップや業界動向をふまえたディスカッションを実施でき、課題を具体化したり、ゴール達成に向けた取り組み内容を明確にしたりできるという。常設するデモ展示ではDXに関連する要素や最先端の技術を体感可能で、課題想起や共創イメージの醸成を促進できるとしている。
2つ目は、「デジタル人財や先進的な技術力をもつパートナー企業との共創」。NTT西日本の保有するデータサイエンティストなどの専門スタッフや、中四国エリアのイノベーション創出拠点、先進的な技術力をもつパートナー企業などと連携し、顧客のDX実現までのプロセスをトータルでサポートするという。
3つ目は、「即座に利用可能なICT実証環境の提供」。顧客それぞれのDXテーマに応じ、AIエンジンやデータ分析に用いるさまざまなソフトウェア、ハードウェア、クラウド環境などを即時に利用できる。データセンターへの閉域接続によるセキュアなデータ保管も可能で、顧客のデータを利活用する施策のPoCを実施できるとしている。
NTT西日本 代表取締役社長 森林正彰氏は、LINKSPARK 広島を設立した背景として、AIやメタバースなどのテクノロジーの進化、コロナ禍や働き方改革などで企業や自治体を取り巻く環境が目まぐるしく変化し、経営や人材、技術などのさまざまな面が危機的な状況に陥るという「2025年の崖」という課題を紹介する。
加えて、DXを推進する際に課題になる3つのポイントや、中四国エリアのDX推進状況が全国平均を下回っていることなどにも触れ、中四国エリアでのDXの必要性を強調する。
「中四国エリアは東京や関西ほど人口が多いわけではないが、独特の文化や多様な産業がある。これらを生かした形でDXを推進し、2025年度までにエリア内で500プロジェクトを創出したい」(森林氏)
「LINKSPARK」は、顧客などとともに考え、実行し、新たなビジネスを実現していくという、NTT西日本が展開する共創ラボ。同様のコンセプトで2019年に大阪、2020年に名古屋、2021年に福岡で開設しており、広島は第4拠点という位置づけになる。
「LINKSPARK」紹介
全体で650件を超えるプロジェクト数の実績があり、ビジネスコンサルタント、データサイエンティストといったNTT西日本の人材が約50人ほど常駐しているという。LINKSPARK 広島にも数人が常駐する予定だ。
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