NTT西日本は3月24日、2021年10月25日に発表したオープンイノベーション施設「QUINTBRIDGE(クイントブリッジ)」の運用を本格的に開始したと発表した。事業共創と人材育成を支援するプログラムを提供し、オープンイノベーションを推進、市場全体の活性化に貢献する。
同日に実施した開所式では、NTT西日本 代表取締役社長 社長執行役員を務める小林充佳氏のほか、 元大阪大学 総長、ナレッジキャピタル 代表理事を務める宮原秀夫氏、伊藤忠商事 取締役副会長、関西経済同友会 常任幹事、グローバル・ベンチャーエコシステム 委員会委員長を務める鈴木義久氏、京阪ホールディングス 代表取締役社長を務める石丸昌宏氏、taliki 代表取締役CEO talikiファンド代表パートナーを務める中村多伽氏、ペイフォワード 代表取締役の谷井等氏、UDS 事業企画部 執行役員の山内將夫氏が集い、テープカットを披露した。
複雑多様な社会課題を解決すべく、従来の延長線上にないアイデアとアプローチを生み出す“オープンイノベーション”への期待が高まっている。
さまざまな社会課題を先頭に立って解決する「ソーシャルICTパイオニア」として、地域社会と連携した社会課題の解決を目指すNTT西日本は、QUINTBRIDGEを通して「事業共創」と「人材育成」を支援するプログラムを提供。企業やスタートアップ、自治体、大学などが「学び・繋がり・集う・共創する」場となるべく運営していくという。
具体的には、事業共創プログラムとして双方向ピッチプログラム、アクセラレーションプログラムを提供する。アイディエーションに留まらず、パートナーとともに事業アイデアを形にし、地域社会への社会実装までを目指すという。
人材育成プログラムでは、「学び・つながり・集う」育成プログラムや、企業と地域向けの人材育成プログラムなどを提供する。業界と地域課題の解決、未来社会の創造など、イノベーションに寄与できる“イノベーション創出人材”の育成を目指すという。
QUINTBRIDGEは、NTT西日本がオープンイノベーションを推進すべく、大阪の京橋(大阪府大阪市都島区東野田町4丁目15番82号)に建設した施設。3階建て、床面積は約4000平方mで、100人収容可能、3面スクリーン設置のプレゼンテーションイベント空間のほか、ワークショップスペース、コワーキングスペース、シェアオフィス、撮影スタジオ、オープンキッチンやカフェなどを備える。
NTT西日本の小林氏は、「QUINTBRIDGEは2022年2月、大阪大学の跡地に本社を移転したNTT西日本の4棟の中の1つとして併設した。社員はもちろん、できるだけ多くの方に『キャンパス』のように使ってもらいたい」と話す。
QUINTBRIDGEという名称は、京橋という地名と、「Quintillion(百京)」と「Bridge(橋)」から採用。大阪の京橋で、NTT西日本が企業、ベンチャー、自治体、大学などとの架け橋となり、幾多(100以上)の新規事業の共創、地域課題の解決を目指すという思いを込めたという。
小林氏は、「大阪や関西には、ベンチャーやスタートアップをはじめとしたさまざまな方々、企業がいらっしゃる。QUINTBRIDGEから大阪、関西発のイノベーションを起こして、少しでも発展に貢献したい」と語る。運営の本格化に先駆けて2021年11月から募集した「QUINTBRIDGE会員」は、法人などの団体が75、個人から1000人の登録があるという。
「個人会員の半分は(NTT西日本の)社員だが、それ以外の色々な方々にも手を挙げていただいている。(QUINTBRIDGEは)多くの方々が集まり色々な思いがつながる、未来に向けた架け橋のようにしたい」(小林氏)とした。
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