アップル、新型「Mac Pro」への「M2 Extreme」搭載を断念か

Liam Tung (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部2022年12月21日 09時47分

 Appleは、Intel製チップからArmベースの自社開発チップへの移行を2年で完了すると述べていた。その2年が経過したが、ハイエンド製品である「Mac Pro」はまだ、Intel製チップから脱却していない。

Appleロゴ
提供:Getty Images

 最近米ZDNETのDavid Gewirtz記者が指摘していたように、2019年発売のデスクトップ製品Mac Proは現在、Intelチップ版しか提供されていない最後のApple製品だ。果たしてどれだけのユーザーが購入するかは疑問だが、拡張スロットによって最大1.5TBのRAMに対応する、唯一のモデルでもある。

 2022年に発売された「M1 Max」または「M1 Ultra」を搭載する新型「Mac Studio」の最大RAM容量は128GB、2021年モデルの「Mac Mini」は16GBで、どちらも拡張スロットは装備されていない。

 しかし、BloombergのMark Gurman記者は今回、Mac Proは機能変更などを理由に遅延が生じていると報じ、Appleのハイエンドプロセッサーである「M2 Ultra」と、M2 Ultra2枚分に相当するチップ(同氏はこれを「M2 Extreme」と呼んでいる)の2種類で構成するとしていた計画に変更があった可能性を指摘している。

 M2 Ultraチップは、24個のCPUコアと76個のグラフィックスコアを搭載し、最大192GBのRAMをサポートする見込みだ。Gurman氏によると、48個のCPUコアと152個のグラフィックスコアを搭載する予定だったM2 Extremeの計画は破棄された可能性があるという。

 同氏は、M2 Extreme搭載Mac Proの価格は、少なくとも1万ドル(約132万円)以上になる可能性が高く、非常に需要が限られていて、開発コストに見合わない製品になるとも予測している。現行のIntelチップ搭載のMac Proは、基本構成で5999ドル(日本では66万2800円)から販売されている。

 「M2 Extremeチップは、M2 Ultraの2倍に相当する48個のCPUコアと152個のグラフィックスコアを搭載する予定だった。しかし残念ながら、同社はこのさらにハイエンドな構成を破棄した可能性がある。写真家、エディター、プログラマーなど、その種の演算能力を重視し、非常に高い処理能力を求めるAppleユーザーは、がっかりするかもしれない」(Gurman氏)

 同氏は、Mac ProにはM2 Ultraチップが採用され、メモリーやストレージなどのコンポーネントをアップグレードできる、既存モデルの拡張性は踏襲される見込みだとしている。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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