苦境に立つ仮想通貨取引所FTXの新たな最高経営責任者(CEO)に就任したJohn J. Ray III氏は、この数十年間で最も悪名高い破綻の1つ、Enronの残務処理を手助けした人物だ。しかし、同氏は米国時間11月17日に提出した破産裁判所への申請書類で、FTXの状況について、これまでに見たことがない失敗だと述べている。
かつて世界第2位の仮想通貨取引所だったFTXは、同業のBinanceが買収を撤回した後の11日に破産を申請した。FTXのCEOだったSam Bankman-Fried氏は辞任し、今はバハマにいるとされている。
Ray氏は破産裁判所に提出した書類の中で、「ここで起きたような企業統治の完全な失敗や、信頼できる財務情報の完全な欠如は、これまでのキャリアで見たことがない」とした。
「システム整合性の欠陥や国外における規制監督の不備や、経験が足りず不慣れで問題を抱えていた可能性のあるごく少数の者たちへの実権の集中など、前例のない状況だ」とRay氏は述べた。同氏は以前、2000年代初めにスキャンダルと破綻の最中にあったEnronを取り仕切った。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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