パナソニックは11月16日、1年のうちで最も犯罪が多い時期と言われる年末年始を前に「おうち防犯」セミナーを開催した。近年の犯罪傾向と防犯対策のほか、防犯に役立つパナソニックの最新のドアホン、電話機などを紹介した。
パナソニックが実施した「防犯意識調査」によると、「自宅や実家の防犯に不安がある」と回答した人は約5割にのぼった。さらに、自身や親族、友人が、空き巣や不審者との遭遇、詐欺などの犯罪、犯罪未遂にあった経験があるかに対しては、4人に1人が何らかの被害にあっていることがわかったという。
特に不安を感じるものについては、自身、離れて暮らす親や祖父母については「留守中の不審者侵入」、子どもについては「在宅中の不審者侵入」がトップとなり、離れて暮らす親や祖父母については、「電話詐欺」「訪問詐欺」も上位に上がった。
ゲストとして登場した元埼玉県警の佐々木成三氏は「今は、起こり得ないことが起こる時代。日本の安全神話が崩れるような凶悪事件が起こり、犯罪の手口、質が悪くなっている。進化する詐欺犯罪は警察がどんなに対策しても犯罪を抑止できない。自分で自分を守らないといけない時代だと感じる」と現状についてコメントした。
自宅の防犯対策については「窃盗犯は留守宅かどうかの確認にインターフォンを使っている。自宅が留守であることがわからない対策、自宅に入りにくいと思われる対策を施すことで、犯罪者は侵入を断念する。おすすめは防犯カメラと録画ができるドアホン。最新ツールを使い、家と家族を守ってほしい」と対策を話した。
パナソニックでは、外出先でもスマートフォンで来客の応対ができる、ワイヤレスモニター付テレビドアホン「外でもドアホン」シリーズをはじめ、窓に取り付けて使う開閉センサー「KX-HJS100」、屋内スイングカメラ「KX-HC600」、センサーライト付きワイヤレス屋外カメラ「VL-WD813K」などを用意。ドアホンとつないで防犯を強化するアイテムを取りそろえる。
外でもドアホンは、9月に最上位モデルとなる「VL-SWZ700」シリーズを発売。新機能として「カラーナイトビジョン」を搭載し、夜間の視認性を大幅に向上した。
本体にはメモリを備え、30秒の動画を100件、SDカードを挿入すれば最大3000件の動画撮影に対応。「自宅に、誰が何をしにきたかも留守中に確認でき、ドアホンが来訪者の名前と用件を訊ねる『あんしん応答』機能も搭載している」(パナソニック エンターテインメント&コミュニケーション スマートコミュニケーションビジネスユニット国内マーケティング部商品課課長の大串晴彦氏)と商品特徴を説明する。
パナソニックハウジングソリューションが手掛ける宅配ボックス「COMBO-LIGHT(コンボライト)」と連携し、非対面で荷物が受け取れるほか、開閉センサーとつなぎ、侵入者を検知するなど、システムとしてのデモンストレーションも実施。「ドアホンはリビングのいちばんいい位置に置いていただけることが多い。ドアホンが色々なことを知らせることで便利に使える」(大串氏)と利便性を訴えた。
また、増加傾向にあるという特殊詐欺犯罪については、迷惑電話防止&迷惑電話相談機能を搭載したパーソナルファクス「おたっくす KX-PD750」シリーズとデジタルコードレス電話機「RU・RU・RU VE-GD78」シリーズを打ち出す。
防犯意識調査によると、約4割が離れて暮らす親や祖父母に不審な電話が掛かってきた経験があると回答しているが、対策をとっていないとした人は約4割にのぼるとのこと。
KX-PD750/VE-GD78シリーズでは、呼び出し音が鳴る前に、かけてきた相手に通話録音すると警告し、電話に出る前に「迷惑電話にご注意ください」という注意喚起のアナウンス、通話内容を録音する迷惑防止機能を搭載。加えて、通話後は録音した内容を第三者に聞かせて、相談ができる迷惑電話相談機能により、迷惑電話を防止する。
電話機の本体には「温度・湿度センサー」を装備し、気温が上がりすぎていたり、乾燥しすぎている時にはアラートを表示。同時に離れて暮らす家族に通知する機能も備える。
佐々木氏は「防犯カメラを隠すように設置している方が多いが、そうなると犯罪者はカメラついているかどうかわからない。犯罪者に映されている認識を与えることは大切。加えて、録画だけなく、センサーによって光るなど、防犯意識が高いと思わせることで、犯行を断念させられる。防犯カメラは警察の捜査のためにあるのではなく犯罪抑止のために使ってもらいたい」とコメントした。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス