Intel傘下で自動運転技術を手掛け、イスラエルに本社を構えるMobileyeが現地時間10月26日、新規株式公開(IPO)の売出価格を、目安としていた値幅の上限より1ドル高い1株21ドルにしたことをプレスリリースで明らかにした。Mobileye(ティッカーシンボルは「MBLY」)の株式は米国時間10月26日、NASDAQ証券取引所で取引が始まった。
同日の取引で26.71ドルの初値をつけ、その後一時は29.86ドルの高値に達した。終値は28.97ドルだった。
4100万株が売り出され、これにより同社は8億6100万ドル(約1260億円)を調達した。同社は公開前のガイダンスで、IPOの価格は1株18~20ドルになるとの見通しを示していた。
今回の株式公開では、Mobileyeの評価額は約170億ドル(約2兆4900億円)とされていた。これはIntelが当初見込んでいた500億ドル(約7兆3100億円)を大幅に下回る数字だ。背景には、2022年に入ってIPO市場が混乱し、過去20年で最悪の「IPO枯渇」とされる状況が生まれているという事情がある。
2017年にMobileyeを153億ドル(当時のレートで約1兆6800億円)で買収したIntelは、2022年9月に株式公開の計画を発表したが、IPO後も株式の過半数を保有するつもりだと伝えられている。MobileyeがIPOで売りに出したのは、最終的に発行される株式のうちわずか5~6%にすぎないと、The Wall Street Journal(WSJ)は報じている。大半のIPOは10~20%が普通であることを考えると、これはそれよりもはるかに少ない数字だ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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