睡眠用イヤホン「Sleep A10」レビュー--横向きで寝ても気にならない最小イヤホン

Christina Darby (ZDNet.com) 翻訳校正: 編集部2022年10月28日 07時30分

 ワイヤレスイヤホンはテック業界有数の競争市場となっているが、「睡眠用イヤホン」というニッチな分野に挑んでいるブランドはそう多くない。

 先ごろ、Ankerの展開するオーディオブランドSoundcoreが最新イヤホン「Sleep A10」を発表した。「Bose Sleep Buds II」「QuietOn 3」といった競合製品とは一線を画す、横向きで寝た時も邪魔にならない史上最小サイズのイヤホンだ。

 Sleep A10はアクティブノイズキャンセリング(ANC)には対応していないが、ノイズマスキングをはじめとする安眠支援機能を搭載しており、睡眠の質を上げるためのデータを収集する。このイヤホンがあれば、眠らない街ニューヨークでも眠れるのか試してみた。

仕様

Sleep A10の仕様

デザインと装着感

 耳に何かを入れた状態で眠るのは気持ちのいいものではない。それが大きく、かさばるものならなおさらだ。

 新しいイヤホンを設計するに当たり、Soundcoreはこの点を考慮した。そして生まれたのが、筆者の知る限り最も小さいイヤホン、Sleep A10だ。大きさは米国の5セント硬貨(約21mm)とほとんど変わらない。

Sleep A10
提供:Christina Darby/ZDNET

 この小石のようなイヤホンは軽量プラスチックでできており、手に乗せても重さをほとんど感じない。装着したまま何時間も眠るには理想的な軽さだ。

 だが残念なことに、いざ耳に装着してみると小ささは必ずしもメリットにつながらなかった。初めてSleep A10を装着したときは、期待できると感じた。調整用のシリコン製イヤーチップは4種類が用意されており、外耳道に心地よくフィットし、外部の音を物理的に遮断してくれる。仰向けで寝た時の圧迫感やフィット感は、スポンジタイプの耳栓に近い。しかし横向きになると、この小ささが仇となる。

 枕に耳が密着すると、小さなイヤーチップが外耳道にすっぽりはまってしまうのだ。頭の位置をどう変えても耳の奥にイヤホンが入り込んでしまう。もう一度仰向けになっても、耳の中が圧迫される感覚が残り、イヤホンを元の位置に戻すために小刻みに動かす必要があった。この点については、リラックスするどころか、むしろいらいらさせられた。

 枕に当たっている方のイヤホンを外せば(あるいは横向きで寝ないようにすれば)、睡眠トラッキングは継続できるが、睡眠用イヤホンとしての使い勝手は最高とは言えない。もちろん枕に当たっている方のイヤホンを外せば快適だったが、聞いているのがホワイトノイズであれプレイリストの曲であれ、音の聞こえ方は悪くなる。

イヤホン探し

 心地よい雨音を聞きながら眠ったはずなのに、朝起きるとイヤホンが外れて何も聞こえていないことも何度かあった。無意識のうちにイヤホンを外してしまったのか、寝ている間に落ちてしまったのかは分からないが、翌朝にイヤホンを探してシーツや枕の下を10分ほど探し回ることがあった。最悪なことに、筆者は寝具を白色で統一しているのでなおさら見つけにくい。

 寝返りが多い人は、朝からSleep A10探しに追われる可能性を考えておいた方がいいだろう。こうした事態を回避するために、睡眠用イヤホンにはGPSトラッカーやPing機能を搭載してほしい。現在のところ、Soundcoreのアプリにこの手の機能はない。

ベッドの上に置かれたSleep A10
提供:Christina Darby/ZDNET

小さなイヤホンに似合わない大型ケース

 イヤホンは小さいが、充電ケースは大きい。7回以上の充電を可能にするためだろう。ホッケーパック型の充電ケースは、一泊旅行用のバッグには難なく入れられても、ベッド脇の小さなテーブル上では想像以上に場所を取る。

 「Soundcore Liberty 4」と同様に、充電ケースのふたは上に跳ね上げる方式ではなく、ミントのケースのように外側にスライドさせる仕様となっている。充電ケースを落としてイヤホンが飛び出すことがないように、カバーは弾力性があり、Liberty 4の充電ケースと同様に便利に使える。

提供:Christina Darby/ZDNET
提供:Christina Darby/ZDNET

音質

 この数カ月間、筆者は複数のノイズキャンセリング式イヤホンを試してきた。Sleep A10は、ANCの代わりにノイズマスキングを採用し、ごく小さな音を流すことで周囲のノイズを抑制する。ANC方式からノイズマスキング方式に慣れるまでに数晩かかったが、それでもニューヨークの夜の喧噪(けんそう)に対抗するためにはボリュームをほぼ最大レベルまで上げる必要があった。その結果、リラックスさせてくれるはずの雨音が、まるで「ひょう」が降り注ぐ嵐のように聞こえた。

 ノイズマスキングの問題はあるにせよ、イヤホン自体の驚くほどの小ささを考えれば、音質はかなりいい。ただし低音は迫力があったが、高音が貧弱で、深みに欠けた。アプリを使えばイコライザー設定は可能だ。しかし中音のバランスは向上したものの、高音の安定性を大きく改善することはできなかった。

充実したサウンドライブラリー

 Sleep A10は、BoseのSleepbuds IIなどの睡眠用イヤホンと異なり、「Music」モードと「Sleep」モードを切り替えることで、プレイリストの曲を聞くかリラックスサウンドを聞くかを選択できる。Musicモードを選べば、自分の好きな曲を聞きながら眠ることが可能だ。

 Sleepモードで聞けるのは、Soundcoreアプリの「Sleep Music Library」に登録されている音のみだ。とはいえ、このライブラリーには安静時の脳波を模した音など、31種類の音源があらかじめ用意されている。

 ただしSoundcoreのSleep Music Libraryを使う場合、「Calm」のようなリラクゼーションアプリと同等の没入感を得るためには、音のボリュームをかなり上げなければならない。

Sleep A10を持つ手
提供:Christina Darby/ZDNET

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