睡眠用イヤホン「Sleep A10」レビュー--横向きで寝ても気にならない最小イヤホン - (page 2)

Christina Darby (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部2022年10月28日 07時30分

睡眠のモニタリングとトラッキング

 現在、ウェアラブル業界では睡眠トラッキングが大きなトレンドとなっている。Soundcoreは心拍数のモニタリングだけでなく、インナーイヤー型のトラッキングを採り入れることで、このトレンドを新たな次元へと導いた。179.99ドル(約2万6500円)のSleep A10で、399ドル(日本では5万9800円)の「Apple Watch Series 8」に匹敵する分析結果を得られたことはうれしい驚きだった。

 Apple Watch Series 8のアプリと同様に、Soundcoreのアプリも睡眠の質を記録し、深い睡眠やレム睡眠だった時間、覚醒状態にあった時間などを表示する。Apple Watchのトラッキング結果と比べて、レム睡眠の時間が数分長かったことが1、2度あったが、それ以外はおおむね正確に記録できていた。

 アプリの「Smart switch」は必ず有効にしておきたい。そうすればSleepモードでない時に眠ってしまっても睡眠時間にカウントしてくれる。スマートスイッチが有効になっていると、深い睡眠に入ったことを検知次第、MusicモードからSleepモードへ自動的に切り替わる。入眠後は、睡眠モニタリング機能が音量を自動調整してくれるが、夜中に目覚めた時に音が小さすぎると感じることがよくあった。

睡眠トラッキングはトレンドへの対応か

 今回のレビューでは、Soundcoreは睡眠データを戦略的に活用できていないと感じた。現状では、市場を制するためではなく、単に他の健康管理ウェアラブルに後れを取らないために睡眠トラッキング機能を追加したように見える。具体的なデータのみに注目し、あらかじめ登録されているリラックスサウンドにヒントや活用方法を掲載していれば、利便性は大幅に向上していただろう。

隠れた便利機能

 Sleep A10は、他社の睡眠用イヤホンと同様にインナーイヤー型のアラーム機能を搭載している。例えばルームメイトや同じ部屋で寝ている家族がいる場合、早い時間に目覚ましを鳴らすと相手の眠りを妨げてしまうのではないかと心配になる。そんな時、睡眠用イヤホンを装着していれば設定した時刻にイヤホンが自分だけを起こしてくれる。筆者は一人で寝ているが、耳元で直接アラームが鳴るので目覚めやすくなった。

提供:Christina Darby/ZDNET
提供:Christina Darby/ZDNET

結論

 SoundcoreのSleep A10は、多少の欠点はあるものの、選択肢の乏しい市場に登場した刺激的な新製品だ。とても小さいので耳の中に入り込んでしまう可能性は常にあるが、この点は個人差が大きい。睡眠トラッキングのデータは睡眠の時間や質を知る助けになるが、睡眠を改善する方法や次に何をすべきかは提案してくれない。

 今のところ、SoundcoreのSleep A10は質より価格を優先しているようだ。しかし、これは第1世代の製品であり、近い将来、機能を強化したモデルが登場することを期待したい。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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