ヤフー、デジタル広告の規制対象追加に伴い審査基準など集約した特設サイト

 ヤフーは10月3日、広告主などが安心して各種サービスや広告を利用できるよう、審査基準やデータの取り扱いなどの情報を一元的に集約した特設サイト「透明性向上のための取り組みのご紹介」を公開したと発表した。

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 日本政府は7月、「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」の規制対象として、新たにデジタル広告分野を追加。これを受けて経済産業省は10月3日、同法の規制対象となる事業者と参考となる事業内容を指定している。

 自社の検索サービスやポータルサイト、SNSなどに、オークション方式で決定された広告主の広告などを掲載する“メディア一体型広告デジタルプラットフォーム”では、Google、Meta、ヤフーの3社を事業者として指定。「Google広告」「Display&Video360」などを通じて「Google検索」「Youtube」に広告を表示する事業、「Facebook広告」を通じて「Facebook(Messenger含む)」「Instagram」に広告を表示する事業、「Yahoo!広告」を通じて「Yahoo!JAPAN(Yahoo!検索含む)」に広告を表示する事業の3つを、規制対象となる事業内容の参考としている。

 また、広告主とその広告を掲載するウェブサイトなどの運営者(媒体主)を、オークション方式などで仲介する“広告仲介型デジタルプラットフォーム”の事業者としてGoogleを指定。「Google広告」「Display&Video360」などを通じて「AdMob」「Adsense」などで媒体主の広告を表示する事業を、規制対象となる事業内容の参考としている。

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 ヤフーは同法の施行に先駆け、広告事業の透明性と公平性の確保、広告主との相互理解促進のための自主的な取り組みを実施。

 2019年には、広告品質のスタンダードを構築して業界の健全化をリードするべく、「広告品質における3つの価値と6つの対策項目(広告品質のダイヤモンド)」を定義。その運用状況などについて継続的に公表してきた。また、2020年から広告サービス品質向上のための審査実績をまとめた「広告サービス品質に関する透明性レポート」を定期的に公開している。

 そのほか、広告品質の確保や透明性向上のために、広告掲載基準やデータの取り扱い、アドフラウドに関する対策などについての情報を都度アップデートして公開。それらの公開場所が自社サイト内に散在、見つけにくいという課題があり、今回のサイト公開に至ったという。透明化法の情報開示項目に沿って平易な表現で記載、よりわかりやすく情報開示するとしている。

 なお、同社の親会社であるZホールディングス(ZHD)は2021年7月、「デジタル広告事業に関する情報開示の在り方検討会」を設置。デジタルプラットフォーム事業者としての情報開示の在り方、透明性を向上させるために必要な体制などについて、外部の有識者とともに検討したという。2022年3月4日に受領した提言書を踏まえ、ヤフーは4月に「広告アカウント審査基準」を初めて公表。ZHDグループ全体で透明性の向上を推進しているという。

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