進化したメタバースショー「TGSVR2022」の一部を先行体験--ダンジョン探検の感覚に

 9月15日から開催される大型イベント「東京ゲームショウ2022」(TGS2022)では、VR会場となる「東京ゲームショウ VR 2022」(TGSVR2022)もあわせて期間限定で開設される。そのオープンに先駆け、VR会場の一部を実際に体験した。

2021年の初開催に続いて、よりパワーアップした形で2022年もTGSVRが開催される
2021年の初開催に続いて、よりパワーアップした形で2022年もTGSVRが開催される

 TGSはコンピュータエンターテインメント協会(CESA)の主催によって年に一度開催される、コンピュータゲームをはじめとするコンピューターエンタテイメントの総合展示会。TGSVRは「ゲームショウ自体がゲームになる」をコンセプトに開催される、国内最大級とうたうメタバースショー。2021年に初開催され、のべ21万人以上が訪れたという。

 2回目となるTGSVR2022は、「ダンジョン」を舞台とし、広大な空間を探索しつつ、隠されたクエストをクリアするなどVRならではの冒険を楽しめるほか、前回にはなかった新たな演出や機能を実装しているという。

 TGSVR2022の会期は9月15日10時からオープンし、9月18日24時までを予定。“VR”と付いているが、PC VRやMeta Quest 2といったVR機器だけではなく、Windows PC単体からでも利用可能。TGSVR2022の入場は無料となっているので、オープン時以降、TGSVR公式サイトからアプリをダウンロードすることで楽しむことができる。

 なお今回体験したのは開発中のもの(掲載中の画面も全て開発中のもの)で、正式公開されるものと異なる場合がある。あわせて、TGSVR参加企業のブースや展示はクローズドとなっていたため、本稿では触れていない。TGSVR2022の会場そのものについてと、どのような仕掛けと楽しみがあるか、というのを体験したものとなっている。

 TGSVR2022の舞台となるのは、幕張メッセの地下にあるダンジョン。誰もいない幕張メッセの床に空いた大きな穴をエレベーターで下っていくと、巨大な地下空間が出現。そこに、長い間にゲームの記憶が堆積された「ゲームの地層」が現れたものとなっている。

何もない幕張メッセに空いた大きな穴が、TGSVR2022の会場
何もない幕張メッセに空いた大きな穴が、TGSVR2022の会場
案内に従ってエレベーターで下っていく
案内に従ってエレベーターで下っていく

 ゲームの地層の上層空間にあたる「コア空間」は、TGSVR2022の中心的エリアにあたり、ゲームのキャラクターたちが登場しているほか、出展社や協賛社のスペースにもつながっている場所となっている。

コア空間。ゲーム中に登場するさまざまなキャラクターに出会える
コア空間。ゲーム中に登場するさまざまなキャラクターに出会える
空間内を移動して、さまざまな角度からキャラクターを見ることができる
空間内を移動して、さまざまな角度からキャラクターを見ることができる
見上げると、空らしきものを見ることができる
見上げると、空らしきものを見ることができる

 そのコア空間から移動できる出展社や協賛社のスペースは、砂の洞窟をイメージした「DESERT AREA」、光と緑に満ちた峡谷をイメージした「FOREST AREA」、鉱石輝く地下世界をイメージした「QUARTZ AREA」と、それぞれ異なった様相の空間が広がっている。多様な展示に目が引かれると推察するが、この空間自体も凝った作りになっており、こうした光景にも着目してもいいだろう。

コア空間から、出展社や協賛社のスペースへの入り口も見える
コア空間から、出展社や協賛社のスペースへの入り口も見える
「DESERT AREA」
「DESERT AREA」
「FOREST AREA」
「FOREST AREA」
「QUARTZ AREA」
「QUARTZ AREA」

 このゲームの地層は、深くなれば深くなるほど過去へ遡るようになっている。コア空間から竪穴に沿ってさらに下へ降りていき、中層には発掘されたゲームの歴史を辿るギャラリーも用意されている。

 ちなみに、深いところに移動すれば移動するほど、周りの景色や案内人のようなキャラクターの“ドット”が目立つようになり、そこで過去の世界というのを実感できるようになっている。また中層より下の下層エリアもあるが、そこに何があるかは行ってみてのお楽しみとなっている。

中層の光景。下のほうを見ると、過去を示すように“ドット”感がわかりやすく表れている
中層の光景。下のほうを見ると、過去を示すように“ドット”感がわかりやすく表れている
透明の通路を移動するような、VRだと迫力のある光景も
透明の通路を移動するような、VRだと迫力のある光景も
中層から見上げた光景
中層から見上げた光景

 会場のゲーム要素として「クエスト」がある。移動中などで地層に隠されたアイテムを発見するといったものから、動画でゲームの最新情報を得たり、キャラクターを撮影する、クイズに答えるなど、総数70個以上ものクエストが用意されている。クエストを1つ達成するごとに装備アイテムやTシャツが入手できるほか、複数達成することでストーリーを進めたり、空間に変化が起こるなどの仕掛けが発動するといったことも起きるという。

クエスト一覧。ソート機能による、エリア別表示や未達成のみ表示も可能
クエスト一覧。ソート機能による、エリア別表示や未達成のみ表示も可能
クエストを達成すると、アイテムを獲得することができる
クエストを達成すると、アイテムを獲得することができる

 またアバターカスタマイズは、前回よりも大幅にパワーアップしているという。アバター素体は髪型と目の形が各8パターン、髪色と肌色が各10パターンが用意され、組み合わせは6400通りにものぼるという。また装備アイテムは頭、体、足の3箇所をそれぞれ個別に変更が可能となっており、クエストで入手するアイテムを着せ替えできるようになっている。

アバタークリエイションにおける素体パターン
アバタークリエイションにおける素体パターン
カラーリングのパターンも豊富にある
カラーリングのパターンも豊富にある
装備アイテムを着せ替え可能。またアバターの頭上に表示されている「HELLO」も変更できるため、アバターにあわせて変えてみるのもいいだろう
装備アイテムを着せ替え可能。またアバターの頭上に表示されている「HELLO」も変更できるため、アバターにあわせて変えてみるのもいいだろう
装備アイテムによって、よりアバターの個性が出せるように
装備アイテムによって、よりアバターの個性が出せるように
ナイト風の装備アイテムも
ナイト風の装備アイテムも

 今回の体験は、正式公開されるものの一部ではあったが、率直に楽しめそうという予感が得られるものとなっていた。出展社や協賛社のスペースとなる3つのエリアを歩くようにぐるっと移動してみたが、それだけでも相応な広さを感じられるもの。実際に展示されたものを見たり体験するとなれば、相当なボリュームがあると推測されるものとなっていた。

 そして全体として竪穴形式に構成されているのは、VR機器で体験するには相性がいいと感じられる。見上げたり見下ろしたりというところでの迫力というのも、VRでは体感しやすいと思えるところがあった。

 移動の際に、少しクエストをこなすところもやってみたが、ついついいろんな場所を調べたくなる感覚もあり、自然とこの世界に入り込んでいるようになっていた。こうしたところからも、正式公開をポジティブに期待できるものとなっていた。

 なお今回の体験はひとりきりという状況ではあったが、チャンネル機能を活用することで、友達など他ユーザーと待ち合わせて一緒に会場を巡って楽しむことができるほか、ボイスチャット機能も搭載されているので、音声でのおしゃべりも可能。また、会場内でのユーザー同士のコミュニケーションも楽しめるよう交流タイムを設ける試みも予定しているという。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]