Twitterの元セキュリティ責任者が、米国時間9月13日に米上院司法委員会の公聴会に出席する予定だ。同氏が在職中に発見したとされるセキュリティやプライバシーの問題について証言するためだ。
元セキュリティ責任者のPeiter "Mudge" Zatko氏は7月、84ページに上る告発状を米証券取引委員会(SEC)、米司法省、米連邦取引委員会(FTC)に提出した。かつての雇用主が、プライバシーやセキュリティよりユーザー数の拡大を優先していたとする内容だ。
Zatko氏はTwitterの経営陣について、同氏が注意喚起した問題を修正しようとせず、むしろ都合の悪い情報を隠ぺいしていたと非難している。告発状によると、Twitterはセキュリティインシデントの発生率が高く、端末のセキュリティやソフトウェアの更新を無効にしている従業員がおり、スタッフはユーザーデータへの過剰なアクセス権を持っていたという。Twitterはこの主張に反論し、Zatko氏の告発状には矛盾や不正確な点があり、重要な背景が欠如していると述べている。
この告発を受けて、大手テクノロジープラットフォームへの規制を強化しようとしている米連邦議会議員や規制当局は、いっそう厳しい目を向けるようになっている。また、今回の告発は、Twitterが440億ドル(約6兆2700億円)での同社買収を撤回しようとしている億万長者のElon Musk氏と法的闘争を繰り広げているタイミングでの出来事となった。Zatko氏は、Twitterがプラットフォーム上のボットの数についてMusk氏に虚偽の説明をしたと主張しており、Musk氏の弁護団が訴訟における主張の根拠として、この告発内容を利用する可能性もある。
Twitterは1月にZatko氏を解雇したが、Zatko氏の弁護団は、同氏が告発状を提出したのは、Musk氏を有利にするためでも、Twitterに損害を与えるためでもないと述べている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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