1912年4月15日に旅客船「RMS Titanic」が大西洋で氷山に衝突して沈没し、1500人以上が命を落としてから110年以上が経った。この船の残骸は限りなく魅惑的な被写体であり、新たに公開された高解像度映像は、見事な8K画質で沈没船を映し出し、従来のカメラでは捉えきれなかった微細な部分を明らかにしている。
OceanGate Expeditionsは7月の探検で潜水艇を使用し、この映像を撮影した。潜水艇「Titan」は5人乗りで、4000mの深さまで潜ることができる。これは、Titanicが位置する海底とほぼ同じ深さだ。
今回初公開されたTitanicの8K動画は、わずか1分の長さだが、船首、錨、船体と貨物倉の一部を驚くほど鮮明に映し出している。この新たな動画は、2019年に公開されたTitanicの初の4K動画よりもさらに精細な画質となる。
カメラは、Titanicの左舷の錨に、錨のメーカーの社名「Noah Hingley & Sons Ltd.」を捉えることができた。動画の中盤で、2つの明るい緑色の光が確認できる。これはレーザーシステムから放たれた光で、得られたデータは、研究者が映像に写っている物体の大きさを計算するのに役に立つ。
この難破船は、長い年月にわたり海水に浸かっていることで腐食が進み、もろくなっている。OceanGateの社長を務めるStockton Rush氏は米国時間8月30日のプレスリリースで、「8K映像の驚異的な精細さは、科学者と海洋考古学者のチームが2023年以降に新たな映像を撮影する際、Titanicの崩壊をより正確に分析するのに役立つだろう」と述べた。
今のところ、Titanicをこの動画よりも鮮明に見るには、実際に現場を訪れるしかない。OceanGateは、2023年に海底のTitanicを再び探検する計画で、同行する権利を販売しており、料金はミッションスペシャリストの訓練とサポート料込みで25万ドル(約3600万円)となっている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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