Metaが傘下の画像・動画共有サービス「Instagram」で未成年ユーザーの情報保護を怠ったとして、アイルランド政府のデータ保護委員会(DPC)が約4億500万ユーロ(約570億円)の罰金を科したことが明らかになった。
同委員会は過去に、Instagramが未成年ユーザーのアカウントのデフォルト設定を「公開」としていたことと、未成年者がビジネスアカウントを運用できるようにしていたことについて、批判したことがあった。Instagramのビジネスアカウントでは、ユーザーの電話番号と電子メールアドレスが公開される可能性がある。
同委員会の広報担当者は現地時間9月6日、今回の決定について、詳細を来週公表する予定だと述べた。
一方、Metaは罰金を科されたことを認め、この決定に異議を申し立てるとした。
「この調査は、1年以上前に更新した古い設定を対象としたものだ。当社は既に、10代の利用者の安全と個人情報保護の維持に役立つ多数の新機能をリリースしている」と、Metaの広報担当者は6日、電子メールで米CNETに説明した。「18歳未満のすべてのユーザーは、Instagramに参加すると自動的にアカウントが非公開に設定されるため、そのユーザーが知っている人しかその投稿を見ることはできず、成人は自分をフォローしていない10代ユーザーにメッセージを送ることはできない」(同担当者)
4億500万ユーロは、欧州連合(EU)の一般データ保護規則(GDPR)に違反したとしてハイテク企業に科された罰金としては、2021年にAmazonに科された7億4600万ユーロ(当時のレートで約970億円)に次いで2番目に大きい。
プラットフォームを利用する子供の保護について、Instagramが調査を受けるのはこれが初めてではない。4月には、Instagramが9歳という低年齢の子供に摂食障害を促すコンテンツを勧めていたことを、ある児童擁護団体が発見した。2021年には、Instagramが若年層ユーザーに有害である可能性を示す社内調査が明るみに出たことを受けて、複数の米議員がInstagramに書簡を送付し、同アプリの子供向けバージョンを立ち上げる「すべての取り組みを中止」するよう要請した。Instagramはその後、年齢確認ツールなど、未成年者を保護するためのツールの導入を進めている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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