この数日間、ソニーのカメラ「α」シリーズと、スマートフォン「Xperia」シリーズを短期集中で試す機会があり、米国では事前予約が始まった新しい「Xperia 5 IV」のプロトタイプも、45分ほど試用することができた。主要モデルでありながら、価格は999.99ドル(約14万円)からなので、米国内でようやく出荷が始まる「Xperia 1 IV」の1599.99ドル(約19万円)と比べると、正当化しやすい妥当な価格だろう。
新しく出るXperia 5 IV(マーク4と読む)は、他のXperiaシリーズと同じように、主にコンテンツクリエイターを想定して設計されている。αカメラシリーズのユーザーにはおなじみの、高度な静止画および動画機能の経験があるユーザー層だ。Xperia 5 IVでは、カメラ機能に加えて「Music Pro」アプリを採用し、歌でもナレーションでも、プロフェッショナルなコンテンツを作るオーディオクリエイターにも対応する。サブスクリプションによるクラウド処理のオプションも用意されている。
Xperia 5 IVは、ソニーのカメラに使われている画像処理技術を採用しており、「瞳AF」や「オブジェクトトラッキング」などの機能が3つの背面カメラすべてに搭載される。「Videography Pro」「Photography Pro」「Cinematography Pro」といったアプリも揃っているので、クリエイターは画像処理の機能を自分で完全に調整できる。Xperia 5 IVをαカメラに接続して、外部モニターとして使う機能もある。
Xperia 5 IVは、アイダホ州で開かれた「Kando Trip」イベントで披露され、参加者はその初期プロトタイプ機を、およそ45分間、実際に使ってみることができた。筆者も、同じソニーの「Vlog Monitor」と、Bluetoothシューティンググリップを同機と組み合わせて、静止画と動画をいくつか撮影してみた。この組み合わせは多くの点で有益だと感じられ、Xperia 5 IVの出荷が近くなったら、もっと試してみたいと思っている。
筆者は、しばらく前にメインのデバイスとしてXperiaを使っていたが、Xperia 5 IVを手に取りながら、いろいろと考えさせられた。本体の幅が狭いため、最近のスマートフォンでもかなりコンパクトなフォームファクターとなっており、手に持った感じはかなり快適だ。アスペクト比21:9の6.1インチディスプレイは、映画のような動画コンテンツに適しており、バッテリー容量は5000mAhなので、長時間の動作を期待できる。物理シャッターボタンがあるほか、3.5mmのヘッドホンジャック、側面配置の指紋センサーなど、いずれも他のスマートフォンではあまり見られなくなったボーナス機能も搭載されている。
ソニーはオーディオにもこだわっており、サウンドは3.5mmのオーディオジャック、ワイヤレスイヤホン、フルステージステレオの前面スピーカーを通じて出力される。Bluetooth LE Audioとソニーの「360 Reality Audio」もサポートされる。
米国では、10月の発売より前にXperia 5 IVを予約すると、ソニーの完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000XM4」がもらえる。米ZDNETが2021年にレビューし、アクティブノイズキャンセル機能付きイヤホンとしては当時のベストと評価した製品だ。単体で279.99ドル(3万3000円)なので、999.99ドルの本体価格がその分、割安になる。
スペックは、主要スマートフォンとしては十分なものの、搭載される「Android」のバージョンはまだ発表されていない。Xperia 5 IVの出荷時期なら、「Android 13」が利用可能だが、「Android 12」搭載で発売される可能性が高い。Qualcommの最新チップセットは「Snapdragon 8+ Gen 1」だが、プロセッサーは「Snapdragon 8 Gen 1」となる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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