PCにしろスマートフォンにしろ、画面のサイズが大きいほど作業効率は高い。ただし、使い勝手や携帯性などを考慮すると、画面が大きければ大きいほど良いとは限らない。
これに対し、Appleは拡張現実(AR)ゴーグルのようなデバイスでPCなどの画面を仮想的に広げる技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間8月25日に「AUGMENTED DEVICES」(公開特許番号「US 2022/0269338 A1」)として公開された。出願日は5月12日。
この特許は、あるデバイスの物理ディスプレイに表示された内容と関連する何らかの表示を、別のディスプレイ付きデバイスに表示する技術を説明したもの。1つ目のデバイスの例としてノートPC、2つ目のデバイスの例としてARゴーグルを想定している。
2つ目のデバイスは、1つ目のデバイスから物理デバイスに表示しているデータなどを受け取る。そして、1つ目のデバイスが現実空間のどこに置かれているか識別し、その物理ディスプレイを仮想的に拡大表示して装着者に見せる。こうすることで、装着者は物理ディスプレが大きくなったように感じられ、広い画面を使って作業できるようになる。
物理ディスプレイの大きさを変えるだけでなく、角度を仮想的に変えて使いやすくする、といった動作も実現可能だ。ディスプレイを対象とした動作にとどまらず、キーボードの特定のキーに注釈を表示する、といった応用も考えられる。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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