疲れているにもかかわらず、床に就いてから眠りに入るまで時間がかかると辛い。そこで、入眠しやすくため、部屋を暗くして、静かな環境音を流す、といった方法を習慣にしている人もいる。
Appleは、この入眠方法を利用するためのスマートなアイマスクを考案。実現に必要な技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間7月28日に「WEARABLE ELECTRONIC DEVICE」(公開特許番号「US 2022/0240016 A1」)として公開された。出願日は2月24日。
この特許は、遮光性のある布素材で目を覆い、左右に設けたスピーカーから何らかの音を出すアイマスクに関するもの。動作に必要な電力を供給するバッテリー、制御用の電子回路のほか、装着者の身体データや周囲の状況を取得するための各種センサーも搭載するという。
特許の有効範囲を定めるもっとも重要なクレーム(請求項)では、このアイマスクの構造や搭載している電子部品を細かく説明している。ただし、センサーでどのようなデータを取得し、それをどのように利用して、スピーカーからどのような音を流すのか、といった動作については、クレームで言及していない。そのため、どんな目的で使うアイマスクだとしても、同様の機構を備えるスマートなアイマスクだと、この特許に触れる可能性がある。
搭載するセンサーの種類については、実施例のなかで心拍などを計測する生体センサーのほか、周囲の状況を把握するための光センサー、温度センサー、湿度センサー、音センサーなどを挙げている。
スピーカーから流す音については、ホワイトノイズや波の音など、入眠しやすくなる音のほか、音楽や会話なども想定している。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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