Gartnerは、さまざまな新興技術に対する関心の高さや普及度合いなどをまとめたグラフの最新版「Hype Cycle for Emerging Technologies, 2022」を公開した。今回は、(1)没入感と関係する技術の成長、(2)AIによる自動化の普及、(3)技術者の配置最適化というトレンドがみられるという。
ハイプサイクルは、何らかの技術が登場して期待が高まり、次第に普及していく過程を(1)黎明期(Innovation Trigger)、(2)過度な期待のピーク期(Peak of Inflated Expectations)、(3)幻滅期(Trough of Disillusionment)、(4)啓蒙活動期(Slope of Enlightenment)、(5)生産性の安定期(Plateau of Productivity)という5つのフェーズに分類するもの。特定の技術が成熟するまでのどの段階にあるかを見極める助けになる。Gartnerは、企業経営者や投資家、マーケター、研究開発チームなどが技術を検討する際に考慮すべき情報だとしている。
2022年版では、メタバースやデジタルツイン、デジタルヒューマンなど、没入感に関係する技術を多く取り上げた。ただし、どれも黎明期にあり、メタバースに至ってはビジネスや社会に強い影響を及ぼす技術へ発展するまで10年以上かかるとしている。
また、メタバースなどと共によく言及されるWeb3は、過度な期待のピーク期のピーク間近にある。NFTは、幻滅期にへ入りかけている。
AIについては、自律的なシステムや、因果関係を分析できるというコーザルAIが、AIの発展に寄与するとした。また、製品やサービス、ソリューションの中核として使われるAIが増えていて、これが特定用途に合わせたAIモデルの開発を加速させているそうだ。
最後に、成功するデジタル化したビジネスとは、どこかから買って入手できるようなものでなく、自ら構築するものだという。そのためには、構築作業を担う技術者の利用する各種ツールが重要になる。たとえば、今回のハイプサイクルで取り上げた拡張型FinOpsやクラウドデータエコシステムなどが、これに該当する。
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