ロシアの国営宇宙公社Roscosmosの責任者であるYuri Borisov氏は現地時間7月26日、2024年以降に国際宇宙ステーション(ISS)から撤退する意向を明らかにした。このニュースは、同国のウクライナ侵攻に端を発した世界的な緊張のさなかに届いた。また、30年近くにわたるロシアと米国の科学的な友好関係に、終止符が打たれることを予告するものでもある。
ロシアのVladimir Putin大統領との会談記録によると、Borisov氏は、「われわれはパートナーに対するすべての義務を果たすが、2024年以降にISSから撤退することが決まった」と述べたという。Borisov氏は15日にRoscosmosの責任者に任命された。一方、米航空宇宙局(NASA)は2030年までISSの運用を続けることを想定しており、この目標は2021年、米大統領府によって承認された。
ロシアが軌道上でさまざまな実験を行うISSからの撤退を決めたとしても、米国のスケジュールに影響がなければ、約6年間はロシアの関与なしに活動が続けられることになる。ある意味で、ロシアの離脱はまた、冷戦後に非政治的な科学の名の下に生まれた両国の歴史ある平和的な絆が、解消されることの象徴になるのかもしれない。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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