ニトリホールディングスは7月8日、Sustechと連携し、ニトリグループの店舗や物流倉庫の屋根上を活用した太陽光発電を開始すると発表した。
同プロジェクトは、2022年度からスタートした再生可能エネルギーの主力化を加速させるための新制度「FIP制度」を活用する。
ニトリグループの店舗や物流倉庫の屋根上にSustechが太陽光発電設備を新たに開発、保有し、ニトリグループが電力を長期買取する。Sustechは、ニトリグループの店舗や物流施設の屋根などに太陽光パネルの設置するとともに、保守運用、メンテナンスの役割を担う。
当初は30拠点程度の導入を予定しているが、2030年度までに設置可能な拠点へ順次拡大するという。
発電容量は総計80MW規模となり、同設備から発電される電力は年間10万MWh(メガワット時)以上となる見込み。この発電量は、一般家庭2万3000世帯分の年間電力使用量に相当するという。
余剰電力は、Sustechが電力プラットフォーム「ELIC」(発電量予測システム)を活用し、太陽光発電設備が設置できないニトリグループの拠点(ショッピングセンター内の店舗、屋根上が駐車場の店舗など)や外部に売電する予定。
ニトリグループが掲げる温室効果ガス削減に関する定量目標「2030年度までに、2013年度比で50%削減(売上高1億円あたり排出量)、2050年度までにカーボンニュートラル(排出量実質ゼロ)」の達成に大きく寄与すると見込んでいる。
ニトリグループは、環境に配慮した経営に取り組む基本方針のもと、気候変動が企業活動などへの影響に対する情報開示を求めるTCFD提言に賛同。積極的に推進する方針を表明しており、温室効果ガス排出量の削減などに取り組むことで、気候変動への影響緩和に貢献することを目指している。
加えて、ニトリグループとして、化石燃料価格高騰などに影響されない安定的なエネルギー調達構造を組成。併せて「FIP制度」を活用し、余剰電力の売電により、社会に還元するスキームづくりに努めるという。
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