Teslaの最高経営責任者(CEO)を務めるElon Musk氏は6月中旬、Twitter上であるユーザーから、運転支援システムの標準パッケージ「Autopilot」(オートパイロット)とその強化版「Full Self-Driving」(FSD:フルセルフドライビング)の中間にあたる機能として、「Enhanced Autopilot」(EAP:強化版オートパイロット)パッケージを復活させてほしいと求められた。 Musk氏は「Ok」と答え、このほど実際に復活させた。
ただし、留意すべきなのは、機能名こそ「Full Self-Driving」(直訳すると「完全自動運転」)だが、現時点でTeslaが販売している車に完全な自動運転車はないということだ。
Teslaは先ごろ、米国や中国などで電気自動車(EV)向けにEAPパッケージを再導入した。これは任意のアップグレードで、6000ドル(約80万円)となっており、Autopilotをベースに自動車線変更、自動駐車支援、自動車両呼び出し(「Summon」および「Smart Summon」)の各機能を追加したものだ。また、高速道路本線への合流から離脱まで車両の制御に役立つさまざまな運転支援機能を組み合わせた「Navigate on Autopilot」も含まれている。
Teslaは、これまで何度も運転支援機能を入れ替えてきた。EAPはFSDの前に提供されていたオプションで、FSDがEAPの大多数の機能を受け継ぎ、最終的にEAPは廃止された。EAPの残りの機能は基本オプションのAutopilotに移行された。FSDオプションは現在も提供中で、1万2000ドル(約160万円)かかるが、その機能拡張のペースは大幅に落ちている。Teslaのサイトによると、FSDは現時点でEAPの機能に加えて「Traffic Light and Stop Sign Control」(信号と一時停止の標識を認識して制御)のベータ機能を備えており、将来的には市街地での自動運転機能も追加したいとしている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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