高層ビルのエレベーターを蓄電システムとして使う技術、電力を位置エネルギーに変換

 オーストリアの研究機関International Institute for Applied Systems Analysis(IIASA)は、高層ビルのエレベーターを蓄電システムとして活用する技術「Lift Energy Storage Technology(LEST)」を考案した。使用していない状態のエレベーターをビルの上部へ移動させることで、電気エネルギーを位置エネルギーに変換して蓄える仕組みだ。

 世界中で1800万基以上のエレベーターが使われているものの、その多くに相当量の空き時間があるという。そこで、エレベーターを揚水発電ダムのように使い、電力が余っている時に蓄電、足りない時に放電しようというアイデアが、LESTである。

 バッテリーとして使うエレベーターの“かご”には、質量を増やすための重りを載せておく。そして、蓄電するには、かごを上層階へ移動させることで、位置エネルギーを増やす。逆に、放電するには、かごを降ろす際に回生ブレーキで発電する。なお、重りを自動的に載せたり、かごから降ろしたりできるよう、遠隔操作で移動する装置の利用も提案している。

重りを乗せた“かご”を上げて蓄電、下げて放電(出典:IIASA)
重りを乗せた“かご”を上げて蓄電、下げて放電(出典:IIASA)

 LESTシステムの導入は、既存のエレベーターと回生ブレーキなどを流用するので、追加コストが発生しないとした。装置を設置するためのスペースも必要ない。使用していない重りは、空き部屋などで保管すればよいとしている。

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