グーグルは6月16日、日本での取り組みを紹介するオンラインイベント「Google for Japan」を開催した。
日本における同社のこれからのビジョンや、発起人兼主幹事として関わる「日本リスキリングコンソーシアム」の立ち上げなどを発表した。
グーグル 日本法人代表 奥山真司氏は、「日本には眠っている有形無形の資産が多く、大きな可能性がある。一方で日本の経済を成長させてきたシステムが制度疲労を起こしている。こういった日本独特の課題をDXでチャンスに変えたい」と日本の課題を指摘。
同社のビジョンとして「デジタルの力で解き放とう、日本の可能性」を、またコンセプトとして「一人一人に力を」「ビジネスに革新を」「社会の進歩に貢献を」という3つを設定したと紹介し、個人、ビジネス、社会を重点領域に定め、それぞれの発展に貢献していくとした。
具体的な取り組みの1つが、同日立ち上げた日本リスキリングコンソーシアムだ。総務省や経済産業省が協力、49団体が参加し、働く人のスキル開発を目指し、さまざまな“リスキリング(Reskilling)”プログラムを提供するという。
プログラムは特設サイトで検索、受講可能で、認定書の取得もできる200以上のトレーニングを用意する。例えばグーグルは、2019年から「Grow with Google」として展開してきたAIや機械学習の初歩を学べるコースや、新たに中上級者向けにAI人材育成のための短期集中型コースを提供する。また、学びを就業現場で生かすジョブマッチング機能も用意するという。
奥山氏は、「世界デジタル競争力ランキングでは、日本は64カ国中28位で、なかでも人材分野での国際経験、デジタル技術スキルの不足が指摘されている。裏を返せば、大きな成長余地があるということ。日本の全ての方のデジタルスキルをより一層押し上げる」と意気込んだ。
なお、初開催となったGoogle for Japanの冒頭、奥山氏は、「プロダクトやサービスは毎日のように使っているが、日本での(グーグルの)存在が見えにくい、という印象をお持ちの方もいるのでは」と、自身も以前抱えていたという同社への印象を語り、「そのイメージをいい意味で払拭したい」と続けた。日本で最も信頼され、最も貢献できるローカルパートナーになるという意味を込めたという、イベントに込めた意図を語った。
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