欧州の規制当局が大手テクノロジー企業への取り締まりを続けるなか、Googleが反トラスト法(独占禁止法)違反の調査で罰金を回避するために、YouTubeをサードパーティーの広告プラットフォームに開放することを提案していると、Reutersが現地時間6月13日、関係筋の話として報じた。
この動きは、Googleの親会社であるAlphabetが、サードパーティーの広告プラットフォームがユーザーデータにアクセスすることを制限し、デジタル広告において不当な優位性を得たかどうかに関して、欧州連合(EU)が進めている反トラスト法違反の調査に関連したものと報じられている。EUは、Googleが広告主に「Googleアドマネージャー」および同社の広告配信プラットフォーム「ディスプレイ&ビデオ 360」の利用を求めることで、競合がYouTubeで配信する広告の種類を制限したとEUは述べている。
Googleの広報担当者Allie Bodack氏は、「当社は欧州委員会と建設的に協議している。現段階でそれ以上公表できることはない」とコメントした。
Googleが罰金を支払うことになれば、その額は全世界の売上高の最大10%に達する可能性があると記事は伝えている。Googleのような企業になると、10%でも数百億ドル規模となる。Alphabetの2021年の売上高は2570億ドル(約34兆4000億円)だった。2022年第1四半期だけでも680億ドル(約9兆1000億円)の売り上げがあり、その大部分はGoogle検索によるものだ。
欧州委員会の調査と並行して、米司法省も2020年にGoogleを反トラスト法違反で提訴し、続いて同社のアドテク事業に関する調査を行なっている。英国の競争・市場庁(CMA)も2022年に入り、Googleのアドテク慣行とオンライン広告販売における優位性に関して2度目となる調査を開始している。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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