米最高裁、SNSによる「検閲」禁じるテキサス州法を一時差し止め

Steven Musil (CNET News) 翻訳校正: 湯本牧子 高森郁哉 (ガリレオ)2022年06月01日 09時47分

 米最高裁判所は米国時間5月31日、テキサス州の州法「HB20」を一時的に差し止めた。同法は、TwitterやMeta Platformsなどの大手ソーシャルメディア企業が政治的見解を理由に、ユーザーのアカウントを停止することや、コンテンツをブロックすることを禁じている。

米最高裁判所
提供:Marguerite Reardon/CNET

 HB20は、Greg Abbott州知事(共和党所属)の知事室が、「ソーシャルメディアプラットフォーム上の不当な検閲」からテキサス州民を保護するとして提出したものだ。米国内に5000万人以上の月間利用者を抱える企業を対象に、停止されたアカウントの回復を求めて州民が企業を提訴できるようにするとしていた。

 最高裁の判事らは、5月初めにHB20の発効を許可した控訴裁判所の決定を5対4で無効にした。控訴裁の判決は、連邦裁判事が2021年12月に出した仮差し止め命令を阻止するものだった。この判事は判決文の中で、ソーシャルメディア企業は米憲法修正第1条により、自社プラットフォーム上のコンテンツモデレーション(投稿監視)を行う権利を有すると述べていた。

 保守派陣営は、ソーシャルメディア企業がイデオロギー的な理由でコンテンツを検閲していると批判してきた。一方、ソーシャルメディア企業はこうした主張を繰り返し否定してきた。HB20に反対する業界団体などは、この法律がソーシャルメディア企業に対し、プラットフォーム上に不快なコンテンツ、ヘイトスピーチ、誤情報を放置するよう強いるものだとして反論している。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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