国会図書館、個人にもデジタル化資料送信サービス--絶版など入手困難な資料を対象に

 国立国会図書館は、同館が所有するデジタル化資料のうち、絶版などの理由で入手が困難なものを、各種端末(スマートフォン、タブレット、PCなど)を用いてインターネット経由で閲覧できるサービス「個人向けデジタル化資料送信サービス」(略称:個人送信)を5月19日から開始する。

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 同サービスは、「著作権法の一部を改正する法律」(令和3年法律第52号)が令和3年6月2日に公布されたことを受け発表した「国立国会図書館のデジタル化資料の個人送信に関する合意文書」(令和3年12月3日)に基づき行われるものとなる。

 なお、同館がデジタル化した資料「国立国会図書館デジタルコレクション」で提供している資料のうち、絶版などの理由で入手が困難であることが確認された「図書館送信資料」の約152万点(令和4年5月時点)が対象。リストは、半年に1回程度の頻度で更新している。

 ただし、著作権者などの申出を受けて、3カ月以内に入手困難な状態が解消する蓋然性が高いと認めたものは除外される。

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 また、サービス開始当初は閲覧のみの対応だが、2023年1月を目途に印刷機能の提供も開始する予定。

 同館によると、同改正によりデジタル化した資料のうち絶版資料をインターネット経由で個人に送信できるようになったが、法改正の背景にはデジタル化・ネットワーク化への対応とともに、コロナ禍により、同館や公共図書館、大学図書館などに来館せずに利用できるデジタル化資料へのニーズが、研究者・学生などの個人から高まったことがあるという。

 同サービスの利用は、同館の「個人の登録利用者」のうち、日本国内に居住している人が対象。なお、同サービスの開始に合わせ、インターネット上で「個人の登録利用者」の登録手続が可能となっている。

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