Teslaが「S&P 500 ESG指数」の構成銘柄から除外された。S&P Dow Jones Indicesが米国時間5月17日、毎年実施するリバランスで見直されたと明らかにした。
S&PのESG指数は、企業各社のESG(環境、社会、企業統治)に関するパフォーマンスを評価し、スコアを割り当てる。業界グループの中で高いスコアを持つ企業がS&P 500 ESGの構成銘柄となる。Teslaは、「S&P 500」には残っている。
北米のESG指数を統括するMargaret Dorn氏は17日、Teslaは複数の理由に基づき、構成銘柄から除外されたとブログ記事で説明した。TeslaのDJI ESGスコアは前年と比べてほぼ安定しているものの、自動車業界の他の企業が改善し、Teslaが構成銘柄から外れたという。
Dorn氏は、「Teslaは、燃料駆動車を路上から取り除くことで一役買っているかもしれないが、より広いESGの視点で検討した場合、他社に後れをとっている」としている。
Dorn氏は除外の要因として、フリーモントの工場における人種差別や悪質な労働条件に関する訴えのほか、自動運転支援システム「Autopilot(オートパイロット)」搭載車両に関する死傷事故の調査への対応などを挙げた。
Autopilotを搭載するTesla車と、停車中の緊急車両との複数の衝突事故を受け、米運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)は調査を実施している。NHTSAは少なくとも11件の衝突または炎上の報告を受けており、17人の負傷者と1人の死者が出ているという。
Teslaの最高経営責任者(CEO)Elon Musk氏は18日、 TeslaがESG指数から除外されたことを批判し、ESGを「詐欺」だなどとツイートした。
Exxon is rated top ten best in world for environment, social & governance (ESG) by S&P 500, while Tesla didn’t make the list!
— Elon Musk (@elonmusk) May 18, 2022
ESG is a scam. It has been weaponized by phony social justice warriors.
米CNETはTeslaにコメントを求めたが回答は得られていない。Teslaにはこのような取材に応じる広報部門がない。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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